中高生が試合前に取るべき食事 炭水化物は「試合時間が90分程度or未満」の競技で違い
ローディングの方法、始めるのは「早ければ早い方がいい」わけじゃない
ローディングの方法ですが、普段の食事に炭水化物をプラスする、という考え方ではありません。1日に食べる全体量は普段と同じ。ただし、炭水化物の比率を増やすというのが、正しい食べ方となります。
つまり、おかずの量を少し減らし、代わりに、ご飯や麺、あるいは餅などの炭水化物を「1品増やす」感覚です。
どのぐらいの量を増やすか、ですが近いイメージは、そば屋の定食。よくメインのうどんやそばに、小どんぶりやおにぎりがついていますが、そのぐらいの量の感覚で増やすとよいです。
グリコーゲンローディングを行う期間は、フルマラソンのような長時間動き続ける持久力競技の場合でも、試合の3日前からとなります。
「スタミナがつくならば、ローディングを始めるタイミングも早ければ早い方がよくないですか?」と選手に聞かれることがあります。しかし、期間を長めに設定しないのには理由があります。
それは、炭水化物を摂ると必ず水分もくっついて体内に蓄えられるため。炭水化物を多めに摂ると、水分量も多く溜まり、体重が少し重くなります。
体重が重くなると、選手のなかには体が重たく感じてしまう人もいます。すると、「ジャンプをするときに重たく感じる」「重たくて走れなかった」など、いつもと同じように動けない恐れもある。ですから、「長いほどよい」ということにはなりません。