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中高生が試合前に取るべき食事 炭水化物は「試合時間が90分程度or未満」の競技で違い

ローディングの方法、始めるのは「早ければ早い方がいい」わけじゃない

 ローディングの方法ですが、普段の食事に炭水化物をプラスする、という考え方ではありません。1日に食べる全体量は普段と同じ。ただし、炭水化物の比率を増やすというのが、正しい食べ方となります。

 つまり、おかずの量を少し減らし、代わりに、ご飯や麺、あるいは餅などの炭水化物を「1品増やす」感覚です。

 どのぐらいの量を増やすか、ですが近いイメージは、そば屋の定食。よくメインのうどんやそばに、小どんぶりやおにぎりがついていますが、そのぐらいの量の感覚で増やすとよいです。

 グリコーゲンローディングを行う期間は、フルマラソンのような長時間動き続ける持久力競技の場合でも、試合の3日前からとなります。

「スタミナがつくならば、ローディングを始めるタイミングも早ければ早い方がよくないですか?」と選手に聞かれることがあります。しかし、期間を長めに設定しないのには理由があります。

 それは、炭水化物を摂ると必ず水分もくっついて体内に蓄えられるため。炭水化物を多めに摂ると、水分量も多く溜まり、体重が少し重くなります。

 体重が重くなると、選手のなかには体が重たく感じてしまう人もいます。すると、「ジャンプをするときに重たく感じる」「重たくて走れなかった」など、いつもと同じように動けない恐れもある。ですから、「長いほどよい」ということにはなりません。

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吉谷 佳代

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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