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部活の夏合宿で起こる下痢・便秘の有効対策 お腹を壊しやすい子どもは「生もの避けて」

ガラリと変わる環境で変調、下痢・便秘対策は?

 さて、合宿や遠征では、普段とは環境がガラリと変わるため、変調を来たす選手は少なからずいます。今回は特に多くみられるのは、下痢や便秘です。

 暑熱環境下で体を酷使すると、胃腸が弱り、食べ物による刺激も受けやくなります。お腹を壊しやすい選手は、練習中や練習直後を除き、キンキンに冷やした飲み物やかき氷など非常に冷たい物は摂らず、お腹を冷やさないようにします。遠征先によってはご当地の食材として、刺身や貝などの生ものが出ることもありますが、これらも避けた方がいいでしょう。

 また、慣れない環境や集団生活による緊張が原因で、便秘になる選手もいます。

 便秘の対策としては、腸を整えるために生活リズムを作ること。そして、夕食後から朝食の間、水や麦茶といった水分以外は食べ物を口にせず、胃腸をしっかり休ませます。起床後は、朝ごはんを食べる前に、水を飲んだり、時間があれば散歩をしたりすること。すると、腸が動き出します。

 ただし、1日、2日では便秘の具合は変わりません。心配なときは合宿の1週間程度前から、これらのことを毎日、続けましょう。すると、「ごはんを食べたら自然と、トイレにいきたくなる」という体のリズムが作られます。

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吉谷 佳代

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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