小学生に筋トレさせてもいい? 子どもに適した筋トレと「意味のない」筋トレとは
惰性で何十回、何百回とやらせても「意味がありません」
ただし、こういった動きのトレーニングは、動きのコントロール能力を磨く目的なので、惰性で何十回、何百回とやらせても意味がありません。集中して動きを制御して行うことに意味があります。「まだまだ、力を出し切っていないじゃないか!」という類の叱咤や指導は合わないでしょう。大人の理論をもって、“オールアウト(筋肉を限界まで追い込むこと)”しても、筋肉は大きくなりにくいし、ともすればケガの原因にもなる。意味がないのでやめましょう。
ちなみに私も小学校低学年の時、アーノルド・シュワルツェネッガーの体に衝撃を受けて、「シュワちゃんのような体になりたい!」と自分なりに腕立て伏せをやったりしました。もちろん、ムキムキにはなれなかったのですが、「そうなりたい」という憧れを抱き、自分で工夫しながら筋トレをやること自体が楽しかったことを覚えています。大好きなスポーツ選手の真似をするのと一緒ですよね。
憧れに向かって進んでいくという楽しみは、原動力としてとても大切です。本人が楽しんで運動できるように、しかし、あまり効果的でないものばかりに時間を割いてしまって、その時期に伸ばすべき能力を伸ばしきれないという悔いが残ることのないよう、サポートしてあげてください。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)