嫌なことも頑張れる子は伸びる 神野大地と考える「努力」という言葉の本当の意味
「起こってもないこと」を心配するより、何か起きた時に解決できる自信を
山口「原監督の話を聞くと、できないから苦労して考えた人の方が、周りを見た時にこうすればいいというものが浮かぶんだろうと感じます。神野選手もかつて大会で横っ腹が痛くなった時に『また痛くなったらどうしよう』という思いを捨て、そうなったら考えようと思ったら痛くならずに走れたという話を聞いたことがあります。
まさにそれは教育界でも同じことが言えます。いじめられたら、勉強がわからなったらどうしよう、保護者は起こってもいないことを考えて心配する。考えてしまうと、意識がそうなってしまう、そんなことも共通ですね。何か起きた時に解決できる力を身につけ、自信がついてくれば何事も乗り越えていけるようになるはずです」
神野「それも経験ですよね。いじめられても、今は誰もが放っておくような環境じゃない。話し合いの場ができて、この人に原因があったんだなとか、自分にも悪いところがあったんだなとか、気付けることがある。人として成長する機会にもなります」
山口「その時になってみないと見えない景色があります。先に想像して心配していた時には全く見えていなかった世界がその場に行くと見える。解決方法もたくさん見える。そういう考え方を教育でもスポーツの場でも身につけていけばいい。その時になれば違う景色が見えていて、絶対に乗り越えていけるという自信になれば、その後の人生が楽になるから」
(後編へ続く)
◆「LCA国際小学校」とは?
2008年に文科省に認可された株式会社が経営する私立校。外国人教師が担任を務めるなど、学校生活の大半を英語で過ごす独自のアクティブイマージョン教育を取り入れている。1クラス約20人の少人数制。サマーキャンプ、音楽鑑賞など、自然、芸術の本物と触れ合う機会を積極的に持っている。姉妹校のオーストラリア・ヒルズ学園への短期留学制度もある。校長・西村昭比古。神奈川県相模原市緑区橋本台3-7-1。
(THE ANSWER編集部)