はだし走りはOK?コーナーはどう走る? 陸上トップ選手が答える「運動会のギモン」
10月に入り、本格的な秋の運動会シーズンに近づいてきた。ここまで「お父さんが運動会で転ばずに走る方法」「子供が運動会までに足が速くなる方法」と2回に渡って特集してきたが、今回は番外編。陸上の元トップ選手でスプリント指導のプロ組織「0.01」を主催する伊藤友広氏、秋本真吾氏に、運動会にまつわる素朴な疑問をぶつけた。
スタートの構えで前に出した方がいい足は? 陸上トップ選手が素朴な疑問に回答
10月に入り、本格的な秋の運動会シーズンに近づいてきた。ここまで「お父さんが運動会で転ばずに走る方法」「子供が運動会までに足が速くなる方法」と2回に渡って特集してきたが、今回は番外編。陸上の元トップ選手でスプリント指導のプロ組織「0.01」を主催する伊藤友広氏、秋本真吾氏に、運動会にまつわる素朴な疑問をぶつけた。
小学生時代を振り返ると、思い浮かぶシーンの一つが「裸足走り」だ。活発な男子を中心に「裸足の方が速く走れる」と意気込み、靴を脱ぎ捨てて疾走していた。しかし、物理的に足元は軽くなる一方、足を保護してくれるものはなく、地面からの反発もダイレクトに響く分、大人になって考えると、デメリットもあるように感じてしまう。
いったい、裸足走りはいかがなものだろうか。200メートル障害アジア最高記録保持者の秋本氏は、芝生など地面が安全な状況であることを前提とした上で「問題ないと思います」と言った。特に、足が遅い子には、走りのフォームに好影響を生まれる可能性があるという。
「やってみるとわかりますが、裸足だとかかとから地面につくことができなくなるんですよね。シューズはクッション性があるので、かかとから地面に接地しやすくなります、例えば、アスファルトのような硬い地面だと、かかとから接地できなくなると思います。つま先から接地するイメージを持たせる方法の一つとして、裸足で走らせたるのはありだと思います」
前回まで特集した通り、足の遅い子の原因と一つがかかとから足をつき、接地している力の発揮時間が長くなることで、走りのリズムが失われることだった。アテネ五輪1600メートルリレー代表の伊藤友広氏は「自分も小学生の頃、裸足で走っていました」と振り返りながら、このように話す。
「かかとから足がつかない走りになりやすいですし、力の発揮時間も自然と短くなることはありえます。ただし、変につま先からという意識を持ちすぎると、逆に走りがおかしくなる可能性がある。裸足になることで自然にいい動きが引き出るくらいの感覚でいるといいでしょう。一概に裸足で走ることは悪いことではないと思います」