五輪でも世界に評価された日本の食文化 今、海外アスリートに「米」が見直される理由
五輪でも高く評価された日本の食文化、米のよさを多くの方に関心を
そんななか、北海道の取り組みに、目が留まりました。
北海道では、ホクレン(ホクレン農業協同組合連合会)と北海道体育協会とが組み、北海道産の米を使った「スポーツ応援米」というブレンド米を販売。売り上げ1kgにつき1円を、スポーツを通じた道内の子どもの育成事業に役立てる寄付金にあてている、ということです。地元の米をみんなで食べて、生産者や子どもの育成を応援する。食品による地域活性やSDGsの達成につながる、素晴らしい取り組みです。
農林水産省の食料需給表によると、国民1人・1年当たり消費する米の量は、1962年に118kg(1日あたりのご飯の量に換算すると710g)だったのが2019年には54kg(同じく1日あたり325g)にまで減少しています。しかし、食料自給率が低く、多くの食品を海外から輸入している日本において、お米は国内生産だけで消費をまかなうことができる貴重な作物です。
今、社会的に持続可能な食生活に取り組むことが求められています。五輪でも世界中のアスリートやメディアから高く評価された日本の食文化。それを支えてきた米のよさを、今一度、スポーツ界に限らず、多くの方に関心を持って欲しいと、考えます。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)