スポーツドリンクの溶き方も大事? 熱中症を防ぐ“夏の水分補給”の効果的方法
忙しく働く大人世代が日常のパフォーマンスを上げる方法を“食”から考える「THE ANSWER」の連載「働く人の食事術」。Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が日々のパフォーマンスを上げる食事術を指南する。
連載「働く人の食事術」―各地で梅雨明け、気を付けたい熱中症対策
忙しく働く大人世代が日常のパフォーマンスを上げる方法を“食”から考える「THE ANSWER」の連載「働く人の食事術」。Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が日々のパフォーマンスを上げる食事術を指南する。
いよいよ、各地で梅雨が明け、本格的な夏が到来する。そうなると、気を付けたいのが熱中症対策。暑い中でもスポーツを楽しみたい人は何をどれだけ水分補給すればいいのか。食事はどうすれば? 橋本氏が公認スポーツ栄養士の観点から助言する。
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炎天下でのゴルフや野球にフットサル。真夏のスポーツやレジャーシーンで熱中症を防ぐには、どのような水分補給が効果的でしょうか。
1時間に満たないジョギングやウォーキング、空調の効いた屋内でのトレーニングやヨガ、でしたら、水や麦茶などの飲み物でも十分です。しかし、炎天下、または体育館など室温と湿気が高い環境で1~2時間以上継続して運動を行う時は、スポーツドリンクの携帯がおすすめです。
大量に汗をかくと、体液とともに微量栄養素のミネラルも体から失われます。ミネラルは筋肉の収縮や骨の形成などに関わる成分。不足すると脚がつるなど、筋肉のけいれんの一因にもなります。スポーツドリンクにはエネルギー源である糖質やミネラル成分が含まれるため、暑さや発汗による体調不良やパフォーマンス低下の予防に一役買ってくれます。
スポーツドリンクの粉を水で溶く際は、必ず指示通りの割合にすること。「味が濃い」「甘すぎるから」などの理由で指定の分量よりも多めの水で薄める方がいますが、スポーツドリンクは指定の水量で割ることで、最も効果的、かつ効率良く体に吸収されるように作られています。甘味が苦手な人は、水と交互に飲むなど工夫をしましょう。
運動をする当日は、食事もしっかり摂ること。成人の場合、食事から1リットル程度の水分を摂取しています。そのため、食が細くなると、脱水のリスクも上昇。夏バテで朝食がのどを通らない、胃が重くなると動けないからと簡単に済ませる人もいると思いますが、運動の1~2時間前に脂質控えめの消化に良い物を食べれば、胃もたれを起こすなどの支障は抑えられるはずです。「当日はどうしても胃が受け付けない」という人は、前日から水分を多めに摂るよう意識してください。