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プロ野球選手は試合直前に何を食べている? 2軍球団に食事提供、シダックス栄養士が伝えるお米の役割

今季からプロ野球の2軍イースタン・リーグに参加している、オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブを「食」の面からサポートしているのが、かつて社会人野球の強豪チームを持っていた「シダックス」だ。ビジターゲームの際にキッチンカーを出し、選手に昼食を提供している。NPBへの復帰やドラフト指名を目指す選手たちが最大のパフォーマンスを発揮できるように、気を配っているのはどんな部分だろうか。メニュー作成を担当している、シダックス総合研究所・公認スポーツ栄養士の山田聡子さんに聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部 羽鳥慶太)

シダックスのキッチンカーが提供する昼食には、若手選手が力を発揮するための工夫が【写真:シダックス提供】
シダックスのキッチンカーが提供する昼食には、若手選手が力を発揮するための工夫が【写真:シダックス提供】

今春からオイシックスに昼食提供…試合控えた選手にお米が必要な理由

 今季からプロ野球の2軍イースタン・リーグに参加している、オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブを「食」の面からサポートしているのが、かつて社会人野球の強豪チームを持っていた「シダックス」だ。ビジターゲームの際にキッチンカーを出し、選手に昼食を提供している。NPBへの復帰やドラフト指名を目指す選手たちが最大のパフォーマンスを発揮できるように、気を配っているのはどんな部分だろうか。メニュー作成を担当している、シダックス総合研究所・公認スポーツ栄養士の山田聡子さんに聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部 羽鳥慶太)

 赤いシダックスが野球界に戻ってきた。この春納車されたばかりのキッチンカーの車体は、かつて野球部のユニホームにも使われていた赤が基調だ。オイシックスがビジターゲームを戦う際に昼食を満載して球場に現れ、選手に食事を提供している。

 この昼食提供は4月下旬から始まった。ビジターゲームで選手が食事をするのは、練習とシートノックをこなす試合開始1時間前くらいのタイミング。ある日のメニューは、中に梅、こんぶ、鮭、ゆかりが入ったおにぎりと味噌汁、ロコモコ丼、うどん、塩焼きそばというもの。お米や麺類が多いように見えるが、どのような意味があるのだろうか。

 山田さんは「運動選手が本番前の食事に必要な要素は『高糖質』『低脂質』『消化が良い』の3つになります」と解説する。「糖質はエネルギーになります。体の中のガソリンタンクをいっぱいにしてもらうと考えてください。試合でエネルギーとして使う以外にも、疲労予防という意味もあります」と、試合直前にお米や麺類を取ることの重要性を教えてくれた。

 キッチンカーには、およそ50人前を準備する。選手とスタッフを合わせ提供するのは30人ほどだが、1人で2人前を食べる選手もいるためだ。選手は体力の消耗が激しく、一般男性の倍近い1日4000キロカロリーを取らなければならないと聞けばうなずける。

 さらに「低脂質」と「消化が良い」には密接な関係がある。「とんかつを考えてみて下さい。どっしりしていて、ゆっくり消化されるんです。なんだかおなかが重いと感じることありますよね。あの状態です」。動けない状態を避けるため、献立から揚げ物はカット。ご飯ものとしてはこれまで親子丼、タコライス、オムライス、焼鳥丼なども提供してきた。

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