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ラグビー選手は何を食べてあんなに強い? 廣瀬俊朗が語った過酷な日本代表合宿の裏側

ラグビー日本代表合宿の秘話、1日6000キロカロリーが目標

橋本「廣瀬さんは味噌に思い入れがあるんですよね」

廣瀬「僕は大阪人なので、関東にいるとおせち料理のお雑煮も白味噌じゃないと落ち着かないんです。味噌は母親の味みたいなものなので、関東に来たらちょっと違う。ただ、こんな風に地方によって違う分、コミュニケーションにもなるので、味噌には興味を持っています。でも、味噌汁を飲む人がここ30~40年で40%くらい減っていて生産者の方も困っていると聞きます。あとは最近、流行りの大豆ミートで餃子を作ってみたらおいしかったですね」

橋本「大豆ミートはどういうものか説明すると、大豆からたんぱく質を抜いて加工し、ハンバーガー、ホットドックなどのお肉の代わりに植物性のたんぱく質が摂れるというもの。最近、スーパーでもよく見かけますね。廣瀬さんはなぜ大豆ミートを食べようと思ったんですか?」

廣瀬「そもそものきっかけは最近、植物性のたんぱく質に興味が出てきて、動物性のたんぱく質より胃がもたれにくいと感じて、健康にもいいのかなと思いました。動物性のお肉はCO2排出の問題も絡んできていて、いろんなものが重なり、大豆ミートに興味が沸いてきました」

橋本「栄養面から言うと、大豆ミートは動物性より脂質とカロリーが少ないんです。運動前後に食べると胃が持たれにくい。植物性の方が環境にも優しいと言われ、そういう意味で海外のラグビー選手も大豆ミートを食べている。素晴らしいですね、廣瀬さん。何でも新しいことを取り入れて」

 食と健康に高い意識とこだわりを明かし、橋本栄養士、伊藤さんを驚かせた廣瀬さん。続いて展開されたのは、現役時代に経験したラグビー日本代表の食生活だった。当時のエディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)は厳しい練習で知られていたが、食はどんな生活だったのか。

伊藤「国内合宿での食事面はどんな内容でしたか?」

廣瀬「合宿中は栄養士さんが決めたビュッフェスタイル。野菜もたくさんありますし、たんぱく質もたくさん摂れます。お米やうどんやそばもあって、フルーツもたくさんありました。代表チーム全体でサバなど魚は積極的に食べるようにしていました。魚の脂がいいという印象があったので。サプリメントもありましたが、DHA・EPAを摂るにしても魚を意識していました」

橋本「参加者の方から『ラグビー選手の1日のサイクルを知りたい』という方が多かったのですが、現役時代はどんな生活でしたか?」

廣瀬「代表合宿は5時半から練習が始まります。4時半過ぎに起きて、体を温め、スムージーを飲んでいました。バナナ、ブルーベリー、ほうれん草を使い、場合によってはプロテインも入れて。その後、30分くらい練習してから朝ごはん。サラダは絶対食べますね。濃い色の野菜、葉野菜とブロッコリーも必ず食べます。なかったらカリフラワー、アスパラガス、ほうれん草も……。あとは炭水化物、玉子、魚、肉、納豆を食べてヨーグルトです」

橋本「合宿中はすべてビュッフェですか?」

廣瀬「そうです。夏になると体重が落ちやすいので、栄養士さんに敢えて脂質を増やしてもらうなど、工夫はしていました。僕は試合前日も炭水化物を多く摂ることはあまりせず、いつもと同じような食事を摂り続けていました。フォワードの選手はうどんより、そばの方が血糖値が急に上がらないので、うどんかそばを選ぶなら、なるべくそばを食べていました。あとは玄米もよく食べましたね。栄養価も高いですし、食べた感が出たので」

橋本「1日どのくらいのカロリーを摂取していたんですか?」

廣瀬「目標は6000キロカロリーだったかな。フォワードの選手はそのくらいを摂っていたと思います」

橋本「すごいですね。一般的にはラグビー選手は4000~4500キロカロリー、中学生でラグビーをしている子供は1日2500キロカロリーが必要と言われますが、その2~2.5倍になります。かなりの運動量だったんですね」

廣瀬「本当に運動していたので。あとは間食にナッツ、ドライフルーツ。それでも足らない時はプロテインを飲む時もありましたね」

橋本「当時のエディージャパンの食事と運動量はすごかったとよく聞きます。伊藤さんは競泳の合宿でどのくらいカロリーを摂取していましたか?」

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