つらい花粉症対策、食事からできることは? 公認スポーツ栄養士が提案
「1日野菜プラス100g生活」を提案
おそらく、一番野菜を摂りにくいのが朝食です。
自炊をするアスリートの食生活を見ていても、野菜を抜いてしまうのは朝食がダントツで多い。主食と主菜(たんぱく質)は、例えばどんぶりごはんに納豆と卵をのせる、あるいはツナ缶や焼き鳥缶といった缶詰の肉や魚をのせるなどで、皆、何とか工夫して摂っています。
いつも彼らに伝えているのは、ミニトマトやきゅうりなど、とにかく洗ったら丸かじりできる野菜を常備する、ということ。それも難しいときは、野菜より多少栄養価は落ちますが、せめて野菜ジュースを飲みましょう、と伝えています。
電子レンジで温めるくらいならできる、という方には、冷凍野菜のブロッコリーやおくらを常備するのがおすすめです。おくらは納豆ご飯のトッピングに加えやすいですよ。
昼食や夕食で外食される場合は、サラダや野菜の小鉢がセットになっている定食などをオーダーすればOK。麺好きの選手たちには、野菜タンメンやチャンポンも人気です。
自炊するときも外食と同じく、1、2品、野菜を使ったおかずを摂ります。
カット野菜をサラダにするなら、千切りのキャベツよりも、数種類の野菜がミックスされたものを選びます。
でも、定番野菜を買ってきて、休日と平日どこか1日に、まとめてカットしておくと無駄なくお財布にも優しい。
例えば、もやし、キャベツ、ピーマンをザクザクとまとめて切って、冷蔵庫に保存。3日ぐらいで食べ切ります。お肉や卵を入れて野菜炒めにする、ラーメンにたっぷりのせる。油で炒めると栄養の吸収もよくなりますし、かさがグッと減るので、サラダよりもたっぷり食べられます。にんじんを加えたり、ピーマンの代わりにニラを入れたりもいいでしょう。また、玉ねぎとにんじんといんげん、ねぎとチンゲン菜ともやし、ブロッコリーとパプリカのミックスもおすすめ。色の濃い緑黄色野菜とそれ以外の野菜を組み合わせます。
可能であれば、朝、昼に食べなかった野菜を摂るとなおよしです。朝はトマトを、お昼はレタスときゅうりを、夜はそれ以外を摂る、と意識するだけで、自然と摂れる栄養もバラエティに富みます。
体に抵抗力をつけて免疫力に維持するには、やはり食事から栄養を摂ることは欠かせません。「1日野菜プラス100g生活」、ぜひ始めてみてください。
■必要な野菜100gの目安、簡単野菜料理を紹介
【今の食事にこれだけをプラスしよう!】
○野菜100gの目安
トマト中玉1個、きゅうり1本、ブロッコリー、小松菜(中)ともに1/2株、にんじん、ごぼうともに1/2本、レタス(中)1/2個
○上記の野菜を使った簡単野菜料理
冷やしトマト、きゅうりのオニオンドレッシング和え、ブロッコリーの塩昆布和え、小松菜のナムル、にんじんとこんにゃくの炒め煮、ごぼうの明太マヨサラダ、レタスと卵のスープ。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)