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渡邉拓馬氏が「東北『夢』応援プログラム」のオンライン成果発表に参加

バスケットボールの元日本代表・渡邉拓馬氏が7日、オンライン会議システム「Zoom」上で行われた「東北『夢』応援プログラム」の成果発表イベントに出演。福島県南相馬市の原町ミニバスケットボールスポーツ少年団の子供たち8人と、オンライン上で久しぶりの“対面”を果たした。

渡邉拓馬氏(左上)が「Zoom」上で行われた「東北『夢』応援プログラム」の成果発表イベントに出演し、子供たちと“対面”した【写真:編集部】
渡邉拓馬氏(左上)が「Zoom」上で行われた「東北『夢』応援プログラム」の成果発表イベントに出演し、子供たちと“対面”した【写真:編集部】

「やればやるほど上達する」 元バスケ日本代表がオンラインで子供に伝えた的確な言葉

 バスケットボールの元日本代表・渡邉拓馬氏が7日、オンライン会議システム「Zoom」上で行われた「東北『夢』応援プログラム」の成果発表イベントに出演。福島県南相馬市の原町ミニバスケットボールスポーツ少年団の子供たち8人と、オンライン上で久しぶりの“対面”を果たした。

 東北「夢」応援プログラムは、公益財団法人東日本大震災復興支援財団が立ち上げた、年間を通して子供たちの夢や目標を応援するプログラムだ。「夢応援マイスター」を務めるアスリートや元アスリートが、参加する子供たちがそれぞれに掲げる1年後の目標に向かって、遠隔指導ツール「スマートコーチ」でサポート。1日限りのイベントで子供たちとの交流を終えるのではなく、離れた場所でも動画やSNSを通じて継続したプライベートレッスンが受けられるという画期的な試みだ。

 本来、1年のプログラムを締めくくる成果発表イベントは「夢応援マイスター」が子供たちと直接触れ合い、その成長を直接その目で確かめるもの。だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、今回は成果発表もオンラインを通じて行われることになった。

 この日は原町ミニバスケットボールスポーツ少年団の活動再開前ということで、子供たちはそれぞれ自宅から参加。慣れないオンライン操作に戸惑う場面もあったが、画面からは子供たちの元気な様子がしっかり伝わってきた。昨年7月以来、久しぶりに目にする子供たちの姿に「夢応援マイスター」の渡邉氏は終始笑顔。「みんなとスマートコーチで繋がれた1年は、僕にとってもいい思い出になりました。今日はオンラインにはなりましたが、楽しみましょう」と呼びかけ、まずは家でできるトレーニングの紹介からスタートした。

 開脚したまま床に座り、開いた脚の周りにボールを転がす運動でウォーミングアップ。続いて、同じ姿勢のまま指先で小さくドリブルしながら、右脚の周りは右手で、左脚の周りは左手でボールをグルリと一周させるトレーニングに移ると、画面の中の子供たちはボールを操ることに苦戦の様子。家の中であちこち跳ねるボールに、渡邉氏も思わず笑みがこぼれた。

渡邉氏は子供たちに努力の大切さを説いた【写真:編集部】
渡邉氏は子供たちに努力の大切さを説いた【写真:編集部】

渡邉氏が伝えたい努力の大切さ「スポーツも勉強も一緒」

 今度は立ち上がった姿勢でのドリブル練習だ。椅子やスツールなど膝の高さくらいの障害物を用意し、まずは右手だけのドリブルで障害物を越えるように20回。重心が安定するように腰を落とした姿勢をキープしたまま、続いて左手でもドリブルを20回。体育館ほど広さのない場所でするトレーニングでは、ドリブルの確実性やスキルの正確さなどの基礎が鍛えられる効果がある。約20分のトレーニングが終わる頃には、ボールがあちこちに転がることはなく、子供たちの腕前は確実にアップしていた。

 トレーニングが終わると、いよいよ成果発表だ。「スマートコーチ」を通じて、この1年間、子供たちはどれほどの成長を遂げたのか。子供たち一人一人の発表に、渡邉氏は優しい笑みを浮かべ、うなずきながら耳を傾ける。

 今春から中学生になった松岡遼くんは「この1年で声を出せるようになりました。ボールコントロールやジャンプショットも上手くできるようになりました。スマートコーチを通じて、自分のできないことが分かって、改善することができました」と発表。渡邉氏は「中学に入って、これから自分より大きい先輩とプレーすることになるけど、相手と比べるのではなく、自分はどういう選手になりたいか考えながらやってみて下さい。応援しています」とエールを送った。

 このプログラムを始めるまでバスケットボールをしたことがなかったという6年生の根本幸紀くんは「ドリブルや技が前よりできるようになりました」と笑顔。さらに「毎日練習することで上達できて、いい1年になりました」と成長を報告した。すると、渡邉氏は「毎日一生懸命取り組んだ、その姿勢を続けて下さい。やればやるほど上達するのはスポーツも勉強も一緒だからね」とアドバイス。子供たち一人一人に的確な言葉を送った。

「スマートコーチ」を通じて学んだ「努力をすれば成長すること」

 楽しかった時間はあっという間に過ぎ、ついにイベントを締めくくる時が来た。名残惜しそうな渡邉氏は、こんな言葉を子供たちに託した。

「1年間ありがとうございました。みんなが一生懸命頑張ってくれたので、スマートコーチを通じて気持ちよくコミュニケーションが取れました。努力をすれば成長することを体感してもらえたと思います。これは何にでも通じる道。上手くいかない時も自分を信じて、周りの人のサポートに感謝しながら、乗り越えていきましょう。またみんなと会って、この1年の話をできたらうれしいです」

 1年のプログラムを終えた子供たちは「大変な時期にこうして時間を割いてくださって感謝しています」と素直な気持ちを伝えると、名残惜しそうにイベントに幕を下ろした。

 渡邉氏はオンライン上で子供たちと繋がれた喜びを感じる一方で、「やっぱりスポーツはコミュニケーションが大事。子供たちやコーチたちと直接会って、温度を感じたいという思いが強くなりました。オンラインのいいところと、対面のいいところを合わせながら、うまくやっていけたらいいですね」と、今後に向けての期待を込めた。

 スマートコーチで渡邉氏と繋がった1年間の貴重な体験は、子供たちにとってかけがえのない思い出の1ページになることだろう。

(THE ANSWER編集部)

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