兵庫のアメフト名門高から渡米 修士取得した文武両道の理由、英語は欠点&友人がパーティー三昧も…
スポーツと学業の両立に挑みながら人間としての自身のスケールを大きく
12月に修士を取得し、アメリカでの学生生活を終えた菅野は、アメフトとは人生を通じて関わっていきたいと話す。もっとも、選手としての引退はまだ先の話で、今後はXリーグやCFL(カナディアン・フットボール・リーグ)への挑戦とそこでのプレーを目論んでいる。そのためにも、今回のDream Japan Bowlは彼にとっての大事なアピールの場となる。
昨年に引き続き今年のDream Bowlの日本選抜にもXリーグのアメリカ人選手が加わる形になるものの、今回のような日本の選抜チームがアメリカのチームに勝利を収めたことはこれまで1度もないという。
それでも、試合へ向けての菅野の鼻息は「試合に勝つことは大前提だ」と、荒い。
「チームの先頭に立って引っ張るのは高いレベルを経験してきた自分自身だと思っているので、それを達成するためには、まず試合の中で複数のサック(相手のクオーターバックにタックルを決めること)、さらに(相手のパスを)インターセプトして、誰がどう見ても『菅野が今日のMVPだったな』と言われるような試合をすることが、当たり前にやらなければいけない最低限のレベルかなと思います」
最初は本場のアメフトに挑戦するために渡米した男は、いつしかスポーツと学業の両立に挑みながら人間としての自身のスケールを大きくした。
Dream Bowlでは、菅野洋佑という異色の「文武両道プレーヤー」の活躍ぶりに注目したい。
(永塚 和志 / Kaz Nagatsuka)