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「素材は佐々木朗希くらい」 強豪大を蹴り高卒プロへ…相撲部屋も誘った“188cm113kg”日本ラグビー19歳怪童の決断

高校ラグビー部から即プロ契約という進路を昨春に選んだPR本山佳龍(けいたつ、静岡ブルーレヴズ)が、U20(20歳以下)日本代表に挑戦中だ。身長188cm、体重113kg。長崎南山高校時代から国際規格のサイズで注目された少年は、引く手数多の大学強豪からの誘いを蹴ってプロ選手の道を駆け出した。昨季は強化合宿で肩を脱臼して高校&U20代表から離脱。初開催となる世界トップ16か国による「ジュニアワールドチャンピオンシップ」(6月、ジョージア)での世界デビュー、そしてその先に正代表での活躍を見据える19歳に、ティーンエージャーでのプロ挑戦を決めた思いとその未来図を聞いた。(取材・文=吉田 宏)

高卒で即プロ契約を選んだ本山佳龍【写真:吉田宏】
高卒で即プロ契約を選んだ本山佳龍【写真:吉田宏】

高校ラグビー部から即プロ契約を選んだ静岡ブルーレヴズPR本山佳龍

 高校ラグビー部から即プロ契約という進路を昨春に選んだPR本山佳龍(けいたつ、静岡ブルーレヴズ)が、U20(20歳以下)日本代表に挑戦中だ。身長188cm、体重113kg。長崎南山高校時代から国際規格のサイズで注目された少年は、引く手数多の大学強豪からの誘いを蹴ってプロ選手の道を駆け出した。昨季は強化合宿で肩を脱臼して高校&U20代表から離脱。初開催となる世界トップ16か国による「ジュニアワールドチャンピオンシップ」(6月、ジョージア)での世界デビュー、そしてその先に正代表での活躍を見据える19歳に、ティーンエージャーでのプロ挑戦を決めた思いとその未来図を聞いた。(取材・文=吉田 宏)

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 居並ぶ大学エリート選手の中でも“小山”のように抜きんでた本山が、そのサイズとは対照的に小さな声で口を開いた。

「もう一度国を背負って、自分と同じ世代の代表として戦えるチャンスを貰えたことが、ものすごく嬉しいです。世界のトップの相手と自分がどこまで戦えるかを試すチャンスなので、大会メンバーに選ばれたいですね」

 雄弁さはないが、訥々と言葉を紡ぐように語るのがFW第一列らしい。話したい事は数多あるが、言葉にするのは控え目だ。そんな口調で、まだ候補合宿段階ではあるが、3か月後に迫るユース世代のワールドカップ(W杯)への思いを語ってくれた。高校生だった昨年も高校日本代表と同時選出された本山だったが、今年も20歳以下という出場規約を満たすために再び招集された。本山自身にとっては昨年の合宿での怪我からの再挑戦にもなるが、U20代表にとっても今季からスタートする新たな国際大会を勝ち上がるためには貴重な戦力と期待される。

【ジュニアワールドチャンピオンシップ日程】

6/27 ニュージーランド戦 15:30(20:30)
7/2 イタリア戦 20:30(25:30)
7/7 スコットランド戦 15:30(20:30)
※カッコ内は日本時間、会場はすべてクタイシ

 そんな可能性を持ち併せた本山が楕円球に出会ったのは小学2年生の時だった。

「家族とピクニックに行くような所にアメフトのゴールがあった。でも、長崎ではアメフトはほとんどやってないので、ラグビーだと決めたんです。長崎はラグビーが盛んですから。体も大きかったので、それを生かせるスポーツがやりたかったし、ちょっとした力でも友達を怪我させてしまうくらいだったから、あまりそういう気遣いやストレスなく出来るのがラグビーだと感じていました」

 まさに怪童系には“あるある”の逸話だが、今も追い続ける夢はすでに10歳の時に決まっていた。

「小学校4年生の時に『二分の一成人式』というのがあったんです。成人式の半分、10歳になったので、4年生全員と親が学校の体育館に集まって、1人ずつ自分の将来の夢とかを発表するんです。僕はそこで、親に自分を育ててくれてありがとうという感謝と、ラグビー日本代表になるか大相撲で横綱になると話したんです。皆には笑われましたけど、今の自分を考えると徐々には近づいていっているなと思っています」

 最初に桜のジャージーへの強い憧れを抱いたのは、本山が9歳になる年の秋だった。あの“ブライトンの奇跡”と呼ばれる2015年のW杯での日本代表の第一戦。過去2度の優勝を遂げ優勝候補の一角だった南アフリカ代表を、絶対不利という下馬評から打倒した世紀の番狂わせが本山少年の心を捉えた。二分の一成人式では子供らしい夢物語だと笑われたが、本人は至って真剣だった。その信念を貫き、人生のロードマップを自分自身で描き、“宣言”から9年後のいまU20世代のW杯への“麓”まで辿り着いた。

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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