早慶戦は格別?やっぱり就職に強い? OB2人が本音で語る「早慶の体育会」のリアル
人脈も強さ? 内田「本気を出せば誰とでもつながれるんじゃないかと」
――早大野球部は伝統的に練習着は上下白、女子マネージャーが六大学で唯一いない。独自の伝統を築いている。
内田「うちは真っ白じゃないといけなかったし、全体練習の最後は全員で足を揃えてランニング。マネージャーも選手から出すという決まり。1年生から2年生になる時に学年から1人を選んで必ず出す。だから、女子マネージャーになるとしたら1年間選手をするしかないから、今のところいない」
――特徴的なものに早慶戦がある。各部活がライバルとして対抗戦を確立している。最も代表的なものが東京六大学野球。プロ野球より観客が入ることもある環境は選手にとってどんな位置づけか。
内田「自分は高校から早実だったので、より染みついている部分はあるけど、大学選手権で優勝するより六大学で優勝することが一番の目標だった。その次に早慶戦で勝つこと、その下に全日本という感じ。刷り込まれたライバル関係だったかな」
谷田「でも、ありがたいよね。あんなに大舞台を用意してくれている。野球部は(第2戦が)NHKで中継される。それは自分たちで用意したわけじゃない。そこは勘違いしちゃいけない。昔から先輩たちがいいものを提供し続けたから、今もあれだけ人が集まる。いい舞台を用意してもらって、凄くありがたい」
内田「個人的にはいつも優勝決定戦にしたかった。早慶戦で優勝を争うことは見ている人への恩返し。六大学もかなり取り上げてもらえるけど、あの舞台は六大学の華だし、特別なもの。当時はどの試合も一生懸命やって、早慶戦はお客さん入って楽しいくらいの感覚だったけど、今思うとあの舞台を作り出した伝統は半端じゃない」
――競技を離れて早慶の体育会出身で良かったと感じる点はあるか。
内田「嫌らしい話だけど、何か情報を集める時、ポンポンと人につながるイメージは他大学の友達よりあった。自分でやるには限界があるから人に頼らないといけない。この人の話を聞きたいと思えば、本気を出せば誰とでもつながれるんじゃないかという」
谷田「後輩思いの先輩が多い文化なので、困った時に助けてくれたり、話聞きたいと言ったらいいよと快諾してくれたり。そういうところはいいところかな」
内田「情報は集めやすいって感じない? その専門的な情報が欲しい時に2人くらい挟めばつながれる感じ。そういうのは普通はないんじゃないかなと思う」
谷田「そういう面はあるかもしれないね」