大阪の名門進学校から慶大、日本代表主将へ 「文武両道」を貫いた名ラガーマンの決断
近藤俊哉●写真 photo by Toshiya Kondo
「結局は“今”の積み重ね」
一度決めたら突き進むのみ。高校受験と同じように、日々、ラグビーに打ち込む彼の姿があった。廣瀬は東芝で成長を遂げて「日本一」を経験し、日本代表としても活躍するようになる。東芝やエディー・ジャパンでキャプテンを務め、リーダーとして組織を引っ張っていく。4年どころか、東芝で12年間プレーして今年、現役引退を決めた。
目標を持つと同時に、彼は覚悟を持って取り組んできた。成し遂げるためには「今」が大事だということ。
廣瀬は言う。
「結局は“今”の積み重ねで、“今”をむちゃくちゃ頑張る。エディー・ジャパンだってそうです。今、そのときを頑張ったからこそ、可能性が広がってワールドカップで結果を残すことができたわけですから」
目標と覚悟。今を頑張らなくて、成すことはできない――。
【了】
二宮寿朗●文 text by Toshio Ninomiya
近藤俊哉●写真 photo by Toshiya Kondo