MLBとNFLからドラ1指名も マルチな“二刀流選手”を生み出す、米国の部活システム
米国システムの課題、各部の入部を一部生徒が「総取り」することも
しかし、シーズン制で複数のスポーツ種目をすることや、他の活動と掛け持ちすることが、全面的に素晴らしいシステムとは言い切れない。
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連載の第1回でもお伝えした通り、米国の高校運動部はトライアウト制である。集団競技では、トライアウトに受からなければ、運動部の一員になることができない。運動能力が高く、さまざまなスポーツをやりたい生徒は、複数の運動部で主力選手になることがある。その陰で、運動の苦手な生徒は、どのトライアウトを受けても不合格になり、3シーズンとも希望した運動部に入部できないことも起こり得る。
先に、米国ではスポーツ活動と音楽や演劇活動を掛け持ちしている生徒もいると述べた。ここでも同じことで、運動部のスタメンでありながら、音楽や演劇のオーディションにもトップ合格する生徒がいる。しかし、運動部のトライアウトもダメ、音楽のオーディションもダメという生徒もいる。高校レベルでは、何をやってもそれなりにできる生徒がいて、心ならずも彼らが総取りする形になるのだ。