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香川、柴崎ら参戦のスペイン2部 日本人“先駆者”が語っていた「厳しい側面」とは

「2部といっても、スペインはかなりレベルが高い。1部でやれる予備軍がゴロゴロいます」――福田健二(元名古屋ほか/当時カステリョン) 2006年5月、福田健二はスペイン2部のカステリョンでプレーしていた。クラブは開幕から最下位に低迷したため、年明けの1月に助っ人2人を補強。福田はアルゼンチン人のタバレスと1トップのポジションを争うことになり、形勢はやや不利だった。

香川真司【写真:Getty Images】
香川真司【写真:Getty Images】

5か国を渡り歩いた“流浪のストライカー”福田健二、スペイン2部の3クラブでプレー

「2部といっても、スペインはかなりレベルが高い。1部でやれる予備軍がゴロゴロいます」――福田健二(元名古屋ほか/当時カステリョン)

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 2006年5月、福田健二はスペイン2部のカステリョンでプレーしていた。クラブは開幕から最下位に低迷したため、年明けの1月に助っ人2人を補強。福田はアルゼンチン人のタバレスと1トップのポジションを争うことになり、形勢はやや不利だった。

「これまでタバレスと一緒に出たのは1試合のみ。僕は2試合スタメンで出場し、ヌマンシア戦では同点PKを獲得したんですが、1-2で負け。エイバル戦は先制点を決めて勝ちました。でも結果を出したはずなのに、スタメンは続かなかった。逆にチームの調子が上向いたのでメンバーをいじれなくなってしまいました」

 結局、このシーズンは17試合で2ゴールに終わり、翌シーズンからはヌマンシア、さらにはラス・パルマスと、スペイン2部の3つのクラブでプレーすることになった。

「2部といっても、スペインはかなりレベルが高い。1部でやれる予備軍がゴロゴロいます。この間、レバンテと対戦し、どこかで見た選手だと思ったら、UEFAチャンピオンズリーグでも活躍したイアン・ハート(元リーズ/元アイルランド代表)で、さすがに左足はメチャメチャ凄いキックを持っていました。彼くらいだと8000万円(当時)くらいはもらっているそうです」

 福田は欧州へ渡る前に、パラグアイ、メキシコなどでプレーし、リベルタドーレスカップ(南米クラブ王者を決める大会)などでも活躍してきた。

「スペインでは芝を短く刈り込んで、試合前とハーフタイムに凄く濡らします。一方、南米やメキシコでは水も捲かず、芝も15~20センチくらいあるので、足首をしっかり踏み込んで蹴らないとボールもすぐに止まってしまう。逆にスペインでは、物凄いスピードのパスが来るからコントロールが難しい。必然的にボール回しは速くなります」

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近、選手主体のボトムアップ方式で部活に取り組む堀越高校サッカー部のノンフィクション『毎日の部活が高校生活一番の宝物』(竹書房)を上梓。『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(いずれもカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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