昔は五輪に炊飯器を持参!? メダル数増に見る周囲のサポートの重要性
現在オリンピックを目指すアスリートは、競技だけでなく食事面でも万全のサポートを受けている。しかしその態勢が整ってきたのはここ近年のことだ。
いかに選手が競技に集中できる環境を整えるか
現在オリンピックを目指すアスリートは、競技だけでなく食事面でも万全のサポートを受けている。しかしその態勢が整ってきたのはここ近年のこと。過去に大舞台で闘ってきた元五輪選手は自らの食生活についても常に意識し、「ご飯を炊くために炊飯器を自分で持っていったこともあった」と逸話を明かしつつ、周囲のサポートの重要性を説いた。
アスリート応援メディア「Sports Japan Gather」主催セミナーで、北京五輪シンクロナイズドスイミング日本代表・青木愛さんとスピードスケート・ショートトラックで3度の五輪出場を果たした勅使川原郁恵さんらが対談を行なった。
勅使川原さんは2006年トリノ冬季五輪後に現役引退し、フードアナリストなど食事に関係する資格を取るなど、健康と食をテーマに講演などを開いている。今回開催された「アスリートの身体を作る! ヘルスケアセミナー」ではモデレーター役の青木さんとともに肉体に必要な栄養素、そして食事を摂るタイミングなどを説明した。
現在、五輪に臨むアスリートの食生活の充実ぶりについても触れ、「日本は五輪期間中『マルチサポートハウス』という施設を作っています。五輪選手村以外でも。24時間いつでも温かいものが食べられるようになりました。これが日本のメダル獲得数増加につながっているのは確かです」と解説した。
「マルチサポートハウス」とは日本代表選手団のベストパフォーマンスを引き出すために開催地に期間限定で作られる支援設備だ。肉体のケアルームなどだけでなく、管理栄養士の指導の下でビュッフェ形式の日本食やリカバリーボックス(試合用補食)などが準備されている。