シンクロ選手は日常行動もシンクロ? 「あうん」生む職業病「どこに行くのも一緒」
他競技の選手との交流は意外に少ない? 選手村では「どこに行くのも一緒」
「自然と常に一緒に動くようになるんです。選手村でも補欠の選手を合わせた9人で、どこに行くのも一緒。2、3人で分かれることもなかったですね。なので、他競技の選手とは意外と交流が少なかったりするんです」
ブダペストでは連日、日本選手が奮闘している。高度な「統一性」が必要となる分、試合当日の調整も緻密に行う必要がある。
「まずは普段の練習と一緒で、泳ぎ込んで体を動くようにしてから、演技を合わせます。ただ、大会の時は時間がないので、できていないところを重点的にやったり、プールの深さも違うのでリフトの確認をしたりします」
会場によって、確認ポイントは異なってくるという。
「例えば、室内と屋外で演技の見え方が違ってきます。外だと自分たちの演技がすごく小さく見えたりする。会場に行くと、まず選手はどの時にどのコースに入るという『プールパターン』を確認します。始めはこの位置で、この瞬間にはどの審判を見るようにするなど、すべて決めます」
場面場面において審判を見るポイントまで確認するという緻密さ。しかし、その審判の印象によって優劣が決まるというのが、採点競技の難しさだ。