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高校中退→渡米したボクサー秋次克真の過酷なLA生活 「ドラッグをやっている人も…」妻を守るファイトマネーの使い道

米ロサンゼルスで肩を組み、笑顔を見せる中谷潤人(左)と秋次克真(2025年4月撮影、本人提供)
米ロサンゼルスで肩を組み、笑顔を見せる中谷潤人(左)と秋次克真(2025年4月撮影、本人提供)

ファイトマネーの使い道とは…

 語学学校とアルバイト、ジム。米国では寝る間もないほど目まぐるしい生活を送っていた。プロデビューした2018年当時の状況を振り返り「アマチュアの大会『ゴールデングローブ』に出たんですよ。負けたんですが周りには『勝ってる』と言われて。その試合を機に一気に話が進んだ。いまだにどうやってプロになったか分からないです」と苦笑い。「プロ2試合目なんかは1日前に決まって、相手の地元で勝ってしまった」と明かした。

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 14勝を積み上げてきたものの、金銭面やマッチメークの面では苦労してきた。「僕が病んでいたというか、一番底辺だった時です」と打ち明ける。

 転機となったのは、23年6月に結婚した6歳上の妻アシュリーさんの存在だ。2人はアプリで知り合った。秋次は「彼女がいなかったらボクシングできていない」と感謝した。アシュリーさんは、高級住宅街のビバリーヒルズにあるレストランでバーテンダーとして働いている。店にはレディー・ガガやテイラー・スウィフトなどの著名人も訪れるという。

 一方、2人が暮らすのはロサンゼルスの築40年近いアパート。「ネズミやゴキブリが普通にいるんですよ。雨漏りを直してもらっても次の日には水が垂れてくる。バケツを置いてます。治安も悪くて路地でドラッグをやっている人もいる」と過酷な生活ぶりを明かした。

 そんな生活も今回の凱旋試合で変わろうとしている。「ファイトマネーでマシなところに引っ越そうと思います」。

 妻の支えとひたむきな努力が実を結びつつあり、米国でも一目置かれる存在に。前WBC&IBF世界バンタム級統一王者の中谷潤人(M.T)や、元WBC世界フェザー級王者マーク・マグサヨ(フィリピン)とスパーリングで拳を交えた。

 日本での凱旋リベンジにも闘志を燃やすが「自分を見つめ直して帰ってこれるように。いきなり『もう一回チャンスをください』とは言えない。それくらいアメリカでチャンスもらうのは厳しかった。その辛さを知っている」と語る。

「周りにもチャンス欲しい人がいっぱいいるでしょうし、日本の選手だったらアメリカから来やがってと思う人もいる。大きい舞台を用意されてと。この負けから這い上がっていきたい」

 大胆な行動の裏に、実直で謙虚な姿勢が滲む。逆境の中で磨いた拳を武器に、秋次は再び立ち上がる。

(THE ANSWER編集部・澤田 直人 / Naoto Sawada)

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