BOXカメラマンが異例の海外専門誌の表紙に “パンチを予見”福田直樹氏の極意とは
技術のルーツは同級生・香川照之とのボクシング談義
例えば、日本人選手が海外選手と戦うとする。この時、主役は日本人だが、福田氏が注意を払うのは“脇役”の一挙手一投足だという。この簡単にまねできないテクニックのルーツは、俳優・香川照之と過ごした日々だった。
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福田氏は小学校から高校まで香川と同級生。「僕もボクシングマニアだった。香川とああだ、こうだ言いながら、次にどうなるか先回りして試合を見ていた。そういうのが役に立っていますね」。香川といえば、芸能界屈指のボクシング通。意外な人物と過ごした時間が、今の“予見する”技術につながっているという。
レンズを通し、何千、何万回とリングで戦う選手を追ってきた福田氏。日本の誇るボクシングカメラマンが思う競技の魅力とは何だろうか。
「強靭な体力と精神力のいる一番過酷なスポーツ。その一方でテクニック、駆け引き、距離感など繊細な部分もある。その二面性も楽しめるところですね。勝ち負けのコントラストがドラマチックで、大きなもの。それを1枚の写真で表すのが一番の理想です」
勝者と敗者、人生を懸けたボクサーの歓喜と悲哀を余すことなく写す技術。世界が認める男の1枚にこれからも目が離せない。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)