日韓の“2軍球団”渡り歩く24歳 ソフトバンク戦力外から1年…「かなりショック」乗り越え異国でチャンス

韓国プロ野球を目指す日本人が増える? 制度変更で生まれる新たな道
ところが、今オフのアジア枠新設で状況は一変した。アジア枠は、アジア野球連盟に属する国か豪州の国籍であることが条件。契約総額は最大20万ドル(約3100万円)という制限はあるが、かつてWBC日本代表でも投げた武田翔太投手(元ソフトバンク)がSSG入りするなど、日本人選手にとっても現実的な選択肢となった。
【注目】日本最速ランナーが持つ「食」の意識 知識を得たからわかる、脂分摂取は「ストレスにならない」――陸上中長距離・田中希実選手(W-ANS ACADEMYへ)
アジア枠は各球団1つ。7月末の選手登録期限までに不調や怪我があれば、即座に入れ替えられる厳しい立ち位置でもある。だからこそ、2軍専門球団の蔚山に加入した小林や岡田明丈(元広島)にもチャンスがある。
2軍で好成績を残せば、1軍球団から「即起用できるアジア枠候補」として声がかかる可能性が高い。小林も「同じ条件でやっている中で、どこまで成績を残せるかだと思っています。(アジア枠1期生の)10人が、全員必ずうまくいくわけではないと思っているので」と、その先にある1軍昇格を見据えている。
「蔚山ホエールズ」が本拠を置く蔚山市は、世界的な自動車メーカー・現代(ヒョンデ)の企業城下町として知られる。ただこれまでプロ野球はなかった。小林が昨季プレーしたオイシックスも、NPB2軍に参加して2年目の新参球団だった。新しい球団が地元に受け入れられる苦労を知っているからこそ、貢献できることもあるはずだ。「ホークスの時にも行ったことがある街。どう迎えられるのか楽しみですよ」。
背番号はオイシックスでの「31」から「11」に変わる。小学校の頃、北海道でファイターズジュニアの一員として背負った番号だ。ダルビッシュ有投手(パドレス)や大谷翔平投手(ドジャース)がつけた、地元を象徴する番号。「もう一度つけたいなとずっと思っていて。それ以来なんですよね」。もがきにもがいて掴んだ異国での挑戦権。右腕で自らの価値を証明してみせる。
◇ ◇ ◇
3月5日に第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開幕する。2006年に第1回が行われてから20年、過去3回優勝した日本の強さが世界に認められる一方、国際大会を通じて世界の野球の距離は着実に縮まってきている。「THE ANSWER」では大会期間中「ベースボールの現在地」と題し、選手やスタッフが“国際野球”に挑む思いを伝える。他の種目と競技人口を比較すればマイナーと言われることもある野球。ただ世界中に、このゲームを愛する人がいる。注目される数年に一度の機会だからこそ、世界の野球の今を知り、ともに未来を考えるきっかけを作る。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
![[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト](https://the-ans.jp/wp-content/themes/the-answer-pc-v2/common/img/logo_c1.png)








