マラソン30回目、48歳全盲ランナーの消えない情熱 趣味→世界記録…難病宣告から始まった軌跡――長瀬産業・和田伸也
今月1日に行われた別府大分毎日マラソン(大分市高崎山・うみたまご前~ジェイリーススタジアム)で、東京パラリンピック銀メダリストの和田伸也(長瀬産業)が2時間24分58秒でゴールし、視覚障がい者の部で1位となった。「趣味」から始まった20年の軌跡。通算30回目のマラソンは、28年ロスパラリンピックに向けての大きな足掛かりとなった。

別府大分毎日マラソン
今月1日に行われた別府大分毎日マラソン(大分市高崎山・うみたまご前~ジェイリーススタジアム)で、東京パラリンピック銀メダリストの和田伸也(長瀬産業)が2時間24分58秒でゴールし、視覚障がい者の部で1位となった。「趣味」から始まった20年の軌跡。通算30回目のマラソンは、28年ロスパラリンピックに向けての大きな足掛かりとなった。
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スタート地点の気温10.0度。風が吹く難しい条件の中、48歳の和田は冷静にレースを運んだ。伴走者とともに走る7回目の別大マラソン。序盤は抑え気味に入り、10キロ地点から自身のペースを刻んだ。大分川にかかる弁天大橋を渡り、第2折り返し点へ。勝負の残り7キロでギアを上げた。約4500人の観客が見守る競技場に入り、声援を浴びながらゴールした。
2024年の同大会でT11クラスの世界記録2時間23分27秒を樹立。この日も、その更新を視野に入れていた。
「気象条件次第では狙いたかったんですけど、風が強かった。最初から1分~1分半くらい落ちで行けるかなと思っていました。許容範囲内で耐えました」
振り返れば“満点”のレース。「ここまでのトレーニングもほぼ完ぺきに仕上げてきました。これ以上の走りはなかったのかなと」。目標としていた2時間25分切りを達成し笑顔を見せた。
高校時代はラグビー部に所属。しかし、目の難病「網膜色素変性症」と診断され、大学在学中に視力を失った。スポーツから離れていた時期を経て、28歳の時に趣味としてジョギングを始めた。その後、本格的にフルマラソンに挑戦すると、2009年には日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手に選出された。
パラリンピックでは12年のロンドン大会からリオ、東京、パリと4大会連続で出場。ロンドン大会5000メートルで銅メダル。21年の東京大会では1500メートルで銀メダル、5000メートル(ともにT11)で銅メダルを獲得した。世界パラ陸上競技選手権大会では、11年のクライストチャーチ(ニュージーランド)大会から8大会連続で出場するなど、第一線で世界に挑み続けている。
「趣味で走り始めてから20年。記念すべき通算30回目のマラソンで優勝できて良かった」
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