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ラグビーW杯24か国制の“罠” 3戦連続中5日、日程明らかに…日本に訪れる「超タフな7日間」の戦略

取材する側から見た2027年W杯の印象は…

 最後に、かなり個人的な意見にはなるが、取材する側から見た2027年W杯の印象に触れておこう。前回23年大会までとの最大の変化は、既に触れているように出場国数の拡大と、それに伴うプール戦の試合数の減少、決勝トーナメント進出枠の倍増だ。この変革を歓迎するべきなのかと考えると、プール戦での注目カードがかなり減少しているという印象は拭えない。前回大会まではW杯に出場出来なかったレベルのチームも参加することになり、従来より1枠少ない4チームで戦うプール戦は、言い換えれば「薄く広く」という戦いになるということだ。プール戦が従来以上に明確に「強豪2チーム」と「下位2チーム」に分かれてしまい、プール各組を見ても、決勝トーナメントに勝ち上がるのはどの国かが容易に想像できる印象だ。

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 強いていえば、プール各組3位から決勝トーナメントに進出する“ワイルドカード”4チームがどこになるかが興味を惹くことになるが、優勝を争うのが主眼となるノックアウトステージで、実力で“13位以下”と位置付けられる下位チームにどこまでファンの関心が集まるかは疑問だ。

 前回大会までは、プール戦全試合をカレンダーに書き込むと、どの試合を観戦するか悩みながら取材日程を組み立ててきたが、来年は「この試合は現地取材はとりあえず見送ろう」という選択も増えそうだ。決勝トーナメント進出国を増やして、ファンが関心を持つ試合を増やしたいという主催者側の思惑もあるのだろうが、大会をトータルに見渡すと、 1つ1つのゲームのクオリティーという面では逆効果になりそうで残念だ。

 英連邦諸国を中心に強化・普及が進むラグビーだが、裏返せば英連邦以外では、統括団体ワールドラグビーが思い描く最上のシナリオでは普及が進んでいないという現実もある。世界規模で普及が進むサッカーも、今年のアメリカ大会から出場国の増枠(32→48)を実施するが、今回のラグビーの場合は、やや背伸びしての「24か国」ではないだろうか。

 その中で、期待があるとすれば、前回23年大会でフィジーに土をつけたポルトガルや、日本とも対戦したチリという、従来はW杯と縁がなかった国々が上位国とも渡り合い、存在感を発揮したように“ネクスト・ポルトガル”が浮上してくることだ。加えて、現状の世界ランキングと実力では、16チームに増枠された決勝トーナメント進出が射程内となっている日本が、目標のベスト8、ベスト4とどこまで勝ち上がることが出来るかも、大会の盛り上がりに大きなインパクトを与えることになる。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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