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“ブラサカ”日本代表は東京でメダル獲得できるのか 南米2強の牙城を崩すために―

40歳代の選手でも「まだまだ伸びしろだらけ」

 日本ブラインドサッカー協会は、視覚障害を持つ子供たちを対象に、サッカーに限らず様々なスポーツを体験できるキャンプを企画してきた。

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「親御さんも参加できるので、そこでコミュニティーに発展することもあります。これまで視覚障害者が取り組むスポーツは、どうしても陸上、柔道など個人競技が中心で、団体競技でもコンタクトを伴うサッカーは敬遠されがちでした。でも最近ではクラブチームも増えてリーグ戦もできた。また何よりプレーをしている選手たちが逞しくなっています。特に国際試合では、相手と身長差があると、バッティングをして出血することもありますが、“縫えば大丈夫”と平然としています」

 現在、強化指定選手は、16歳から43歳まで年齢幅が広い。しかし中川は言う。

「今年行われたワールドグランプリでは40歳代の選手が3人出場した試合がありましたが、まだまだ彼らも伸びしろだらけですよ」

 幸い強化指定選手は関東圏に集中しているので、平日に2度、週末にも2度と、月に4度の短期合宿を繰り返し強化を進めている。

 東京パラリンピックで、南米二強は必然的にグループが分かれる。つまりブラジル、アルゼンチン以外に全勝すればメダルが手に入る。

(文中敬称略)

(加部 究 / Kiwamu Kabe)

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加部 究

1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。最近、選手主体のボトムアップ方式で部活に取り組む堀越高校サッカー部のノンフィクション『毎日の部活が高校生活一番の宝物』(竹書房)を上梓。『日本サッカー戦記~青銅の時代から新世紀へ』『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(いずれもカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』(ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。

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