全日本フィギュアを染めた赤 不器用な27歳、友野一希が五輪争いの果てに見た“愛の証明”
昨年末の全日本フィギュアスケート選手権では、2月に開催されるミラノ・コルティナ五輪の代表枠を巡る争いが注目された。男子では友野一希(第一住建グループ)が6位。初の五輪切符を掴み取ることはできなかったが、客席は真っ赤なバナータオルで埋まり、ネット上も「友野」の反響が相次いだ。愛される27歳は全日本前のインタビューで、特別な覚悟をもって臨む理由を明かしていた。

フィギュアスケート全日本選手権
昨年末の全日本フィギュアスケート選手権では、2月に開催されるミラノ・コルティナ五輪の代表枠を巡る争いが注目された。男子では友野一希(第一住建グループ)が6位。初の五輪切符を掴み取ることはできなかったが、客席は真っ赤なバナータオルで埋まり、ネット上も「友野」の反響が相次いだ。愛される27歳は全日本前のインタビューで、特別な覚悟をもって臨む理由を明かしていた。
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ショートプログラム4位で迎えた12月20日のフリー。「TOMONO」の赤いバナータオルが客席の多くを染める中、勝負のプログラム「Halston」に挑んだ。
結果は思い描いたものにはならなかった。冒頭の4回転トウループで転倒。その後のジャンプも乱れ、五輪が遠のいていくのを感じた。それでも決して手は抜かない。静かなピアノの旋律に乗り、指先まで思いを込めて滑った。

フィニッシュで万雷の拍手を浴び、笑顔も浮かべた。しかし、こみ上げるものは抑えきれない。リンク脇で、平池大人コーチに出迎えられると涙。2人の絆を感じさせる抱擁は、見る者の感情を揺さぶった。
「笑顔で終わりたかったんですけど(堪えきれず)ダメでしたね。先生に、見せたかったなぁ~って思うんですけど……今は『ごめんなさい』の気持ち。ただ先生も僕もですけど『しょうがないよ』というか。本当に隙のない練習をやりきれたので、その時間が一番価値のあるものだったなと思います」
長年フィギュア界に貢献しており、ミラノの切符を掴んでほしいと願う声も多かった。ただ、ここまで愛される理由は氷上で過ごした時間の長さだけじゃない。
「浪速のエンターテイナー」の異名通り、競技会、エキシビションに名前があれば「おっ」と心躍らされるような存在。補欠から繰り上げで出場した世界選手権で好成績を残し「代打の神様」と呼ばれたこともあった。スピード感満点の演技、キャラクター、勝負所での輝き。魅力がいくつも掛け合わさって、唯一無二のスケーターになった。
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