井上尚弥、“互角の1R”と“戦慄の2R”にあった差とは? 1分間の修正力に見る凄み
ロドリゲスとのハイレベルな技術戦は「楽しかった」
「効いているのはわかっていたので、いけるかなというのはありました。(2度目のダウンの)ボディーはあえて狙っていきました。1番効いたのはボディーですね。前回見た試合でも(ロドリゲスの)ボディーは強くないなと。1回ダウンを取って、相手も上半身に意識がいっているので、そこで下にいきました」
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上を意識させてからのボディー。お手本のような攻撃で全勝王者をマットに沈めた井上だが、強いと認めた相手との攻防を「でも、面白かったですよ」と振り返り、うなずいた。
「自分もやっていてパンチが当たらない感覚はありましたし、逆にパンチも少しはもらいましたし。楽しかったですよ。それが2回で終わったというだけで。試合が長引けば、お互いに緊張感がとけて、良さがでてきて、もっとボクシングとして面白い展開になっていくんじゃないかと、1ラウンド終わった時点で思っていたので」
過去2試合は1ラウンド終了のゴングを聞くことなく終わった。この日も2回で終わったが、少なくとも拳で言葉を交わし合った249秒間は充実感を感じていた。
“フィリピンの閃光”として一時代を築いたノニト・ドネア(フィリピン)との決勝へ向かう。井上尚弥はいったい、どこまで強くなるのだろうか。可能性に限りは見えてこない。
(THE ANSWER編集部・角野 敬介 / Keisuke Sumino)