ラグビーW杯、日本の“最適解”は…1位より「2位通過(2勝1敗)」 悲願4強へ、組み分け徹底検証「8強は完全アウェーでも…」

アメリカは「マストウインの相手」、サモアも「終盤走り勝てるはず」
【アメリカ】
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次々回W杯開催国として19年大会までの日本代表と同じ道筋を歩んでいるチーム。プロリーグ「メジャーリーグラグビー(MLR)」を立ち上げ国内の競技力アップを図るが、代表強化面では苦戦が続く。対戦成績を見ると通算では日本が12勝1分け13敗と下回るが、2008年以降の9勝1敗という成績が現状の力関係だ。日本にとってはマストウインの相手になる。
サイズを生かしながらFWで重圧を掛け、BKもフィジカルを武器に前に仕掛けてくる伝統的なスタイルで、日本も苦闘を強いられてきた。だが日本が第1次エディー体制(2012-15年)以降の強化で、シンプルに真っ向勝負を仕掛けてくるチームへの対応力、防御が安定してきたことでいまや戦い易い相手でもある。
その一方で、エディーが「新しいHCが就任してからすこし時間が経ったが、キックを多用するラグビーを進化させている」と指摘するように、2024年に就任したスコット・ローレンスHCの下で、自分たちの高さを武器に、現代のトレンドでもあるハイボールの争奪から優位にゲームを進めるスタイルを構築しようとしている。
2年後の対戦へ向けて未知数なのは、エリジビリティーによる海外選手による戦力補強だ。今季9月のパシフィックネーションズカップ(PNC)での対戦でも、南アフリカ出身のSHルーベン・デ・ハースら海外出身者、海外でプレーしてきた選手が出場しているが、2031年の自国開催も踏まえてこの先も海外組、MLR参入選手の代表資格取得が進めば、想定を超えた戦力補強が進む可能性を秘める。
フランス同様にオーストラリアでの2003年W杯で敗れた相手だが、現状の日本の実力ではアメリカが強みのフィジカルゲームでも十分に太刀打ちできるのは間違いない。ゴール前の1対1のパワー勝負などで日本に課題はあるが、キックを使ったエリアコントロールと、キック、ランを駆使して巨漢揃いの相手を動かし、消耗させれば、後半主導権を握れるはずだ。

【サモア】
アメリカ同様に通算成績では7勝12敗と日本が負け越しているが、この相手も2014年以降の5勝1敗という戦績が力関係を示している。一昨季のPNCでも日本が49-27と快勝している。
強烈なフィジカルの強さでFW、BK共に縦に仕掛けてくるのがスタイル。1991年W杯ではベスト8進出を果たすなど、一時は南太平洋諸国でも屈指の強豪に君臨したが、協会および代表チームの資金難やコーチの不祥事などピッチ外の問題も影響して、今回も世界最終予選でかろうじて出場権を獲得している。
先にも触れたフィジカルが武器だが、メンバーの大半が海外クラブでプレーしていることもあり、代表強化に十分な時間をかけられないことも影響して、組織としての完成度、個々のスキルの低さも目立つが、エディーも「彼らにベストメンバーが揃うのはW杯になる。本当の姿は、そこにならないとわからない部分もある」と指摘する。このコメントも会見で対戦相手についての印象を聞いた時のものだが、フランスの次に、アメリカよりランキングが低いサモアについて語っている。そのフィジカルパワー、ラグビー経験値という面では、フランスに次ぐ強豪と捉えていても不思議ではない。
日本にとってはW杯4大会連続での対戦となる相手だが、23年大会では28-22と苦戦を強いられたが3連勝中。アメリカ同様に、フィジカル戦で圧倒されなければ、運動量、スピード、組織力で上回り、終盤走り勝てるはずだ。
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