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ラグビーW杯、日本の“最適解”は…1位より「2位通過(2勝1敗)」 悲願4強へ、組み分け徹底検証「8強は完全アウェーでも…」

エディーHC「W杯イヤーに600キャップのチームになれば悪くない」

 あらためて、エディーの2年後への思いを紹介しておこう。

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「(今季最終戦の)ジョージア戦を振り返ると平均20キャップ程の選手で構成されていた。この2年で、このキャップ数までこられたことが収穫です。ここからW杯までに、選手はさらに20キャップを重ね、平均40キャップくらいになれば、経験値のある選手だといっても過言ではなくなります。去年でゲームメンバー通算150キャップだったチームが、今季は200から300キャップとなっている。来年で350から400として、W杯イヤーに600キャップのチームになれば悪くないと思います」

 エディーは第1期体制(2012-15年)当時から、W杯で決勝トーナメントを戦うには600から800キャップの経験値が必要だと言い続けてきた。すこし背伸びが必要だが、2年後の勝負では、その求める経験値に到達する期待感が指揮官の頭の中にはある。

「今季何が素晴らしかったかというと、世界有数の強豪国とのテストマッチを重ねたキャップを積み上げられたことです。来季開幕するネーションズチャンピオンシップに入れたことも幸運でしたし、オーストラリアと敵地で出来ればこれもまた素晴らしい経験を選手に与えることが出来ると思います。けれども、何よりも大切なのは自分たちにベクトルを向けること。そこにフォーカスして準備することです。W杯で最もいい準備が出来たチームになることこそ、唯一自分たちがコントロール出来ることであり、それを実行するつもりです」

 前回のコラムでも、2年後のオーストラリアへのピリオダイゼーションが「吟味(準備)」から「結果」のステージに移行したと書いたが、組み合わせ抽選会でターゲットがさらに明確になった。どの相手にどう勝つのか、そして何を磨き込む必要があるのか――。代表チームにとってはオフシーズンとなるこの冬に、エディーの頭脳だけがフル回転で稼働することになる。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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