「引退」よぎる敗戦から407日、井上拓真が神童を止めるまで 父、会長も唸る「過去イチ」の再起
ボクシングのWBC世界バンタム級王座決定戦12回戦が24日、江東区のTOYOTA ARENA TOKYOで行われ、同級2位・井上拓真(大橋)が同級1位・那須川天心(帝拳)に3-0(116-112×2、117-111)で判定勝ちした。一度、引退も考えた井上は約13か月ぶりの再起戦。“神童”那須川相手に奮い立ち、見事勝利。雄叫びを上げた。戦績は29歳の井上が21勝(5KO)2敗。27歳の那須川が7勝(2KO)1敗。

WBC世界バンタム級王座決定戦
ボクシングのWBC世界バンタム級王座決定戦12回戦が24日、江東区のTOYOTA ARENA TOKYOで行われ、同級2位・井上拓真(大橋)が同級1位・那須川天心(帝拳)に3-0(116-112×2、117-111)で判定勝ちした。一度、引退も考えた井上は約13か月ぶりの再起戦。“神童”那須川相手に奮い立ち、見事勝利。雄叫びを上げた。戦績は29歳の井上が21勝(5KO)2敗。27歳の那須川が7勝(2KO)1敗。
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覚悟を見せた。井上は序盤、那須川に主導権を握られるも、3回と4回にボディー、右フックを当てた。4回終了時点では、ジャッジ3者が38-38とする互角の展開が繰り広げられたが、7回に左右のアッパーをヒット。那須川の顔を跳ね上げた。8回終了時点で2-0とリードすると、前に出てくる那須川をいなしてカウンター。「拓真」と「天心」コールが響く中、決着は判定に。井上の底力が那須川を上回り、3-0の完勝を収めた。
井上は2023年4月にWBA世界同級王座を獲得。2度の防衛に成功したが、24年10月13日に現WBA世界同級王者・堤聖也(角海老宝石)に判定負けし、王座から陥落した。直後は引退することも頭によぎり進退を明言しなかった。
「敗因はボクシングに対する気持ちが足りなかった」
シンプルだが、最前線で戦い続けるためには大きな要因だった。井上は約1か月熟考。そして自身を見つめ直し、受け入れ、再起の道を選んだ。那須川との試合の話を聞いた際には「戦いたいです」と二つ返事で引き受けた。兄・尚弥(大橋)の「絶対に勝てる」との声も後押しになった。
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