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初Vの脇元華、父が見た初めてのうれし涙 乗り越えた現実の壁「このまま消えていくんだと…」

国内女子ゴルフツアー・伊藤園レディス最終日が16日、千葉・グレートアイランドC(6769ヤード、パー72)で開催された。首位と2打差の8位で出た脇元華(GMOインターネットグループ)が8バーディー、1ボギーの65で回って通算16アンダーとし、ツアー初優勝を飾った。今季11人目の初優勝者で2019年を抜いてツアー史上最多を更新。プロ8年目で悲願を達成した28歳には、多くの先輩、後輩たちが祝福のハグをした。

優勝トロフィーを手に笑顔を見せる脇元華【写真:柳田通斉】
優勝トロフィーを手に笑顔を見せる脇元華【写真:柳田通斉】

伊藤園レディス最終日

 国内女子ゴルフツアー・伊藤園レディス最終日が16日、千葉・グレートアイランドC(6769ヤード、パー72)で開催された。首位と2打差の8位で出た脇元華(GMOインターネットグループ)が8バーディー、1ボギーの65で回って通算16アンダーとし、ツアー初優勝を飾った。今季11人目の初優勝者で2019年を抜いてツアー史上最多を更新。プロ8年目で悲願を達成した28歳には、多くの先輩、後輩たちが祝福のハグをした。

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 脇元が最終18番パー4をボギーで終えると、グリーン脇で待っていた原英莉花と抱き合った。

「おめでとう。うれしすぎるよ」

 脇元自身はリーダーボードを見ていなかったが、原からの一言で「勝ったんだ」と確信。目がジワリと潤んできた。

 その後、ギャラリーからの温かい拍手と歓声を受ながらクラブハウス前へ。そこには、藤田さいき、青木瀬令奈、山内日菜子、堀琴音、ペ・ソンウ、稲見萌寧、山路晶、佐藤心結、川崎春花ら大勢の姿があった。世代を超えた面々が次々と脇元を祝福。その輪に父・信幸さんも加わって熱く抱擁を交わすと、脇元は座り込んで涙を流した。

「愛されキャラ」の脇元を象徴するシーンだった。人懐っこく、年上の選手にもどんどん話しかけ、8歳上の金田久美子とはサウナ仲間で親友になった。久美ちゃん、華ちゃんと呼び合い、この日も「3年前、久美ちゃんが11年ぶりに優勝して刺激をもらっていました。久美ちゃんも『華ちゃんならできる』と言ってくれていました。早く『初優勝したよ』と電話したいです」と声を弾ませた。

 先輩たちからは「華は敬語を使わないよね」と言われることもあるが、そうした壁を越えるアクションが、今あるツアーの「いい雰囲気」を作り出している。

 そんな社交的な性格は、実業家で宮崎県を中心に飲食事業を展開する信幸さん譲り。脇元はこの日も宮崎から駆け付けてくれたことも踏まえ、感謝を口にした。

「一番うれしいのは、ずっと応援してくれた父と祖母に優勝を見せられたことです。うちは(両親が)離婚しているので、2人に育ててもらいました」

 8歳でゴルフを始めたが、「本気」になったのは中学2年から。タイで宮里藍、上田桃子らが出場していた米女子ツアー大会を観戦したことがきっかけだった。

「プロの人たちが皆さんキラキラしていて、初めて『自分もああなりたい』と思いました」

 それまでは強制せず、見守ってくれた父は全力応援を開始。脇元はその期待に応えるべく、必死に練習を重ねて3度目の挑戦でプロテスト合格を果たした。

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