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「もう走れなくなると…」ヘルニア手術から4か月…陸上100m中学新記録を出した15歳三好美羽の現在地

個人では準決勝敗退となった三好、来季はインターハイ決勝進出を目指し鍛錬を積む【写真:中戸川知世】
個人では準決勝敗退となった三好、来季はインターハイ決勝進出を目指し鍛錬を積む【写真:中戸川知世】

15歳で手術を決断「大好きな先輩が国スポで引退するので…」

 5月の広島県総体で準優勝。しかし、3月頃に発症したヘルニアが悪化した。「授業中も腰が痛くて、座れない状況。立った時に脚に電気が流れたみたいで、歩くのもしんどい状況だった」と当時を振り返る。

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 椎間板ヘルニアの治療法・PLDD手術を6月に実施。代償として7月の日本選手権やインターハイは諦めざるを得なかった。ただでさえ怖さや不安が付きまとう手術。しかも高校入学後の大事な時期と理解している。

 それでも決断したのは、長い付き合いという同じ広島の先輩・清水鈴奈(環太平洋大・4年)の存在があったからだ。

「このままだともう走れなくなると思って、今年中には手術をしないといけないと思っていた。今年は試合に出られるか分からなかったけど、大好きな先輩が国スポで引退するので、リレーで一緒に決勝にいくために、あのタイミングで手術しました」

 手術は成功。ただ、思い通りに練習を積めたわけではない。「走れる時と走れない時があって、痛みが出たら練習をやめるという感じ。継続して練習はできていなかった」と苦悩を明かす。

 8月の福山スプリント記録会でレース復帰。何とか国スポ出場までこぎ着けた。成年少年女子共通4×100メートルリレーで1走を務めた三好は、2走の清水にバトンパス。目標の決勝には届かなかったが、先輩の現役最後の大会で予選、準決勝の2本を共に駆け抜けた。

 清水からも「可愛くて、速くてすごく頼りになる。周りにも元気を与えてくれるのですごく助けられています」と一目を置かれる。まだ15歳。「冬季練習が命だと思うので、冬季を頑張って(来年は)インターハイの決勝にいけるレベルになりたい」。挽回のチャンスはいくらでもある。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

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