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世界陸上で落選「何のために陸上を…」 20日後も溢れた涙、再出発…青木アリエは越えた壁の分だけ強くなる

滋賀・平和堂HATOスタジアムで3日から5日間行われた第79回国民スポーツ大会(国スポ)の陸上競技。女子400メートルを主戦とする青木アリエ(静岡・日体大3年)は成年女子300メートル、成年少年女子共通4×100メートルリレーに出場した。9月の東京世界陸上は混合4×400メートルリレーのメンバーに選出されるも、出場機会なし。無念の落選から20日。「応援してくれる人に、元気に陸上をやっている姿を見せたかった」と3本のレースを走り切ったが、心の傷は癒えない。それでも来季へ向けて意欲を語った。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

世界陸上で落選から20日、国スポに出場した青木アリエ【写真:中戸川知世】
世界陸上で落選から20日、国スポに出場した青木アリエ【写真:中戸川知世】

国民スポーツ大会陸上

 滋賀・平和堂HATOスタジアムで3日から5日間行われた第79回国民スポーツ大会(国スポ)の陸上競技。女子400メートルを主戦とする青木アリエ(静岡・日体大3年)は成年女子300メートル、成年少年女子共通4×100メートルリレーに出場した。9月の東京世界陸上は混合4×400メートルリレーのメンバーに選出されるも、出場機会なし。無念の落選から20日。「応援してくれる人に、元気に陸上をやっている姿を見せたかった」と3本のレースを走り切ったが、心の傷は癒えない。それでも来季へ向けて意欲を語った。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

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 世界陸上開幕の3日前。メンバー落選を伝えられた。

「51秒台を出した時よりも練習のタイムは良くなっていて、世界陸上で走れると思っていた。予選後も、もしかしたら決勝を走れるかなと思ったけど走れなくて……」

 大会初日(9月13日)に行われた混合4×400メートルリレー。今泉堅貴、井戸アビゲイル風果、吉津拓歩、松本奈菜子の4人で挑んだ日本は、予選で日本記録をマークして決勝進出。青木は史上初の快挙を、スタンドから見届けることしかできなかった。

 どうしても立ちたかった舞台。「『何のために陸上をやっているんだろう』と、どん底に落ちた感じ」。喪失感は大きかった。

 5月の静岡国際で日本記録(51秒75)よりも速い51秒71をマーク。陸上界の新星として、注目を浴びる存在となった。当初はペルー国籍だったが、6月に日本国籍を取得。7月の日本選手権に初めて出場するも、6月上旬に右手人さし指の骨にヒビが入るアクシデントの影響もあり3位だった。世界陸上は混合4×400メートルリレーのみで選出されていた。

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