左手骨折、ボロボロで最終日まで挑み…34歳ハードラー清山ちさと、現役続行の理由「自分の人生だし、やるのは自分」
滋賀・平和堂HATOスタジアムで3日から5日間行われた第79回国民スポーツ大会(国スポ)の陸上競技。成年女子100メートル障害は清山ちさと(宮崎・いちご)が13秒07(向かい風0.4メートル)で優勝した。9月に行われた東京世界陸上を大目標とし、今季を集大成と位置付けていた34歳のハードラーは、レース前日にインスタグラムで現役続行を表明。決断の裏にあった思いを聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

国民スポーツ大会陸上
滋賀・平和堂HATOスタジアムで3日から5日間行われた第79回国民スポーツ大会(国スポ)の陸上競技。成年女子100メートル障害は清山ちさと(宮崎・いちご)が13秒07(向かい風0.4メートル)で優勝した。9月に行われた東京世界陸上を大目標とし、今季を集大成と位置付けていた34歳のハードラーは、レース前日にインスタグラムで現役続行を表明。決断の裏にあった思いを聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)
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9月に開催された東京世界陸上。連日5万人が押し寄せ、興奮と感動に包まれた国立競技場のトラックに清山の姿はなかった。
どうしても立ちたかった大舞台。夢は絶たれた。それでも心は折れなかった。
「『やっぱり世界に行きたい』って思っちゃったんですよ。ここで辞めたら後悔すると思った。『(競技を続けるなら)33歳も34歳も変わらんか!』となって(笑)」
そう話す表情は晴れやかだった。
34歳のハードラーは2021年の日本選手権で2位、22、24年は5位に入るなど長年日本のトップで戦ってきた。
ただ、21年の東京五輪で日本人21年ぶりに準決勝進出した寺田明日香を筆頭に、福部真子、青木益未、田中佑美ら実力者が次々台頭し、層の厚い種目。五輪や世界陸上で日の丸を背負った経験はない。
だからこそ、母国開催で世界陸上を迎える今季は限界まで挑戦し続けた。
4月の織田記念、5月のセイコーゴールデングランプリで自己ベストを連発。しかし、代表選考会を兼ねた7月の日本選手権は7位だった。その後は欧州遠征中に左手を骨折するアクシデントに見舞われ、包帯を巻いた状態で強行出場。8月のトワイライト・ゲームス(神奈川)で日本歴代3位(当時)の12秒77を記録するも、参加標準記録(12秒73)には0秒04足りず。
すると中3日で九州に飛び、九州選手権(大分)へ。世界陸上出場の記録有効期間最終日、ラストチャンスに懸けたが、12秒80で夢舞台にはあと一歩届かなかった。清山の世界陸上を目指した挑戦は8月24日に幕を下ろした。
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