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伊藤雅雪は世界的なスターになれるのか ロマチェンコとのメガファイト実現の可能性

最近は日本人ボクサーの海外進出は珍しくなくなったが、ただ国外に出るだけでなく、本場米国で人気選手になる可能性を感じさせる世界王者がいる。

伊藤雅雪【写真:Getty Images】
伊藤雅雪【写真:Getty Images】

米最大手プロモーターと契約、世界的な知名度を高める可能性は十分

 最近は日本人ボクサーの海外進出は珍しくなくなったが、ただ国外に出るだけでなく、本場米国で人気選手になる可能性を感じさせる世界王者がいる。

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 WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪である。

 4月12日、WBA、WBO世界ライト級王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)の防衛戦が行われたロサンゼルスで、伊藤が5月25日にフロリダ州キシミーでジャメル・ヘリング(米国)と2度目の防衛戦を行うことが発表された。それと同時に、伊藤が米最大手プロモーターのトップランクと3年間の提携契約(1年間に3戦)を結んだことも明かされている。

 このパートナーシップの意味は大きい。来月のヘリング戦に勝てば、伊藤の目前に興味深い道が開けていきそうだ。

「僕のようになんでもない奴がチャンピオンになって、トップランクと契約して……。夢があるじゃないですか。チャンピオンとして良い契約をして下さったと思うんで、期待を感じるような気がします」

 本人のそんな言葉通り、昨年7月の世界タイトル戦前まで伊藤はもちろん米国では完全に無名だった。しかし、不利の予想で臨んだクリストファー・ディアス(プエルトリコ)との王座決定戦では、鮮やかなダウンを奪っての判定勝ちでタイトル奪取。試合内容的にも賞賛された番狂わせの勝利で、ボブ・アラム率いるトップランクに商品価値を認められるに至った。

「ディアスに勝ったあと、トップランクはすぐに“またうち(の興行)で試合をしてほしい”といった感じでした。ちゃんと勝って結果を出せば成り上がれる。そこにすごくワクワクしていますね」

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杉浦 大介

1975年、東京都生まれ。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、ボクシング、MLB、NBAなどを題材に執筆活動を行う。主な著書に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)、「イチローがいた幸せ」(悟空出版)。

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