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「全てが完璧」「10点中7点」 東京世界陸上を海外記者はどう見た? 現地で聞いた本音の評価

陸上の世界選手権東京大会は21日に閉幕を迎えた。東京での世界陸上開催は1991年以来34年ぶり。2007年の大阪大会以来18年ぶり3回目の日本開催だった。世界各国のトップアスリートがしのぎを削った9日間。チケットは売り切れが相次ぎ、のべ61万9288人の観客が国立競技場に詰めかけた。現地で取材する「THE ANSWER」は海外記者や選手を直撃。大会を通じた本音の評価を聞いた。

東京で34年ぶりに行われた世界陸上。大会を通じた本音の評価とは?【写真:中戸川知世】
東京で34年ぶりに行われた世界陸上。大会を通じた本音の評価とは?【写真:中戸川知世】

東京世界陸上が閉幕

 陸上の世界選手権東京大会は21日に閉幕を迎えた。東京での世界陸上開催は1991年以来34年ぶり。2007年の大阪大会以来18年ぶり3回目の日本開催だった。世界各国のトップアスリートがしのぎを削った9日間。チケットは売り切れが相次ぎ、のべ61万9288人の観客が国立競技場に詰めかけた。現地で取材する「THE ANSWER」は海外記者や選手を直撃。大会を通じた本音の評価を聞いた。

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 もはや場内アナウンスも隣の声も聞こえない。第3日の15日、男子3000メートル障害決勝。メダル争いを繰り広げた三浦龍司(SUBARU)を5万3124人の声援が後押しした。三浦は惜しくも表彰台には届かなかったが8位入賞。「もう地響きかのような、鼓膜破れるんじゃないかってくらい、心の内側から震えるような歓声をいただいた」と感謝した。

 金メダルを獲得したジョルディ・ビーミッシュ(ニュージーランド)も「音を体で感じるほどだったよ。スタジアムで聞いた中で、人生最大の歓声だった」と驚くほど。無観客の2021年東京五輪を経験した各国のアスリートからは、様変わりした国立競技場の姿に感慨深げな声が何度も聞かれた。

 海外のベテラン記者もその熱気に舌を巻く。最終日のイブニングセッションが始まる前に行われた総括会見でのこと。世界陸連のセバスチャン・コー会長を前に、とある米国の記者が「15大会ほどこの世界陸上を取材しているが、今までで最高の観客だった」と切り出した。

 声の主は「ラン・ブログ・ラン」など複数の専門メディアを運営するラリー・エーダー記者。五輪は1984年のロサンゼルス大会から、世界陸上は1995年の第5回イエテボリ大会から取材している大御所だ。会見後に話を聞くと、「何よりも熱中しているところがよかった。子連れの家族も多かったが、米国ではチケットが高騰しすぎていて、なかなかそうはいかない。素晴らしかった」と絶賛した。

 4大会連続で現地取材しているジャマイカの専門メディア「トラックアラート.com」のノエル・アンソニー・フランシス記者も「観客は感動的だった」と称賛。「街を歩いていてもあまり世界陸上の広告は見かけず、東京でやっていると知らない人もいた。しかし、競技場に来てみたら活気のある応援に溢れ、とてもエネルギーを感じることができた」と、競技場内外のギャップにも着目した。

 無観客だった東京五輪など、様々な世界大会を現地から伝えてきたカナダ公共放送「CBC」の名物レポーター、デビン・ハーロウ氏は「鳥肌が立つほど感動した」と4年越しに埋まった国立競技場に感激。「東京の人たちは誇りに思うべき。チケットは完売、グッズも完売、日本だけでなく全ての選手に声援を送っていた。お世辞をいうつもりはないが、運営も全てが完璧だった」と手放しに称えた。

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