[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

「なぜ過去の自分に勝ち続けられるのか」 喧騒の6m30世界新翌日…たった一人の記者に足を止め、打ち明けたデュプランティスの人生観

陸上の世界選手権東京大会は13日から国立競技場で熱戦が繰り広げられた。2007年の大阪大会以来18年ぶり3回目の日本開催。現地で取材した「THE ANSWER」では、選手や競技の魅力を伝えるほか、新たな価値観を探る連載「東京に集いし超人たち」を展開。第12回は「過去の自分を超える術」。15日の男子棒高跳び決勝で、アルマント・デュプランティス(スウェーデン)が6メートル30の世界新記録をマークし、3連覇を達成した。これで14度目の世界記録更新。過去の自分と向き合い、超え続けられる理由とは。独占取材で“鳥人”の人生観に迫った。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

男子棒高跳び決勝で6メートル30の世界新記録をマークしたアルマント・デュプランティス【写真:中戸川知世】
男子棒高跳び決勝で6メートル30の世界新記録をマークしたアルマント・デュプランティス【写真:中戸川知世】

東京世界陸上連載「東京に集いし超人たち」第12回

 陸上の世界選手権東京大会は13日から国立競技場で熱戦が繰り広げられた。2007年の大阪大会以来18年ぶり3回目の日本開催。現地で取材した「THE ANSWER」では、選手や競技の魅力を伝えるほか、新たな価値観を探る連載「東京に集いし超人たち」を展開。第12回は「過去の自分を超える術」。15日の男子棒高跳び決勝で、アルマント・デュプランティス(スウェーデン)が6メートル30の世界新記録をマークし、3連覇を達成した。これで14度目の世界記録更新。過去の自分と向き合い、超え続けられる理由とは。独占取材で“鳥人”の人生観に迫った。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)

【注目】日本最速ランナーが持つ「食」の意識 知識を得たからわかる、脂分摂取は「ストレスにならない」――陸上中長距離・田中希実選手(W-ANS ACADEMYへ)

 国立競技場の全視線が一人の男に集中する。

 地上6メートル30の高さに設置されたバー。1、2本目を失敗し迎えたラストの3本目だった。“鳥人”はわずかにバーに触れたものの、落とすことなくマットに沈む。歴史の目撃者となった5万人は狂乱。極限状態での集中力と圧倒的な自信が成し得る神業だった。

 ミックスゾーンで画面を食い入るように見つめた記者は言葉を失った。と同時に、一つの疑問が思い浮かんだ。

「なぜ過去の自分との闘いに勝ち続けられるのだろうか」

 翌日16日に行われたメダルセレモニー。終了後のミックスゾーンで声をかけると、異国のたった一人の記者のために快く立ち止まってくれた。その問いをデュプランティスにぶつけると、淀みない口調で答えが返ってきた。

「内なるモチベーションが必要なんだ。自分の内側からやる気を起こす必要がある。正しい理由でね。僕にとってそれは『最高の自分であり続けたい』というものだ。そして、それをできるだけ維持したい。ジャンプが好きだし、競争が好きだし、自分の最大値を引き出すことが好き。それが最も重要なことだ。それこそが僕が最も追い求めていることさ」

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
CW-X CW-X
lawsonticket
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集