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“キング・オブ・マイナースポーツ”をメジャーに 美女剣士が近代五種に挑む理由

近代五種競技――。近代オリンピックの父と呼ばれるクーベルタン男爵が、古代オリンピックの五種競技(レスリング・円盤投・やり投・走幅跳・短距離走)に倣って考案し、1912年ストックホルム大会から続く歴史ある競技だ。水泳、フェンシング、馬術、レーザーラン(射撃、ランニング)の5種目トータルでの成績を1日で競い合う。総合的な身体能力が求められ、欧州ではキング・オブ・スポーツと呼ばれる。

近代五種界に現れたヒロイン、才藤歩夢【写真:荒川祐史】
近代五種界に現れたヒロイン、才藤歩夢【写真:荒川祐史】

近代五種とフェンシングの二刀流で五輪出場を目指す才藤歩夢にインタビュー

 近代五種競技――。近代オリンピックの父と呼ばれるクーベルタン男爵が、古代オリンピックの五種競技(レスリング・円盤投・やり投・走幅跳・短距離走)に倣って考案し、1912年ストックホルム大会から続く歴史ある競技だ。水泳、フェンシング、馬術、レーザーラン(射撃、ランニング)の5種目トータルでの成績を1日で競い合う。総合的な身体能力が求められ、欧州ではキング・オブ・スポーツと呼ばれる。

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 だが、しかし……。日本での競技人口は50人とも、30人ともいわれる。あまりに過酷でルールも複雑。それゆえに一般人からは縁遠い競技だ。いつしか、「キング・オブ・マイナースポーツ」と称されることも……。詳しくは後述するが、とにかくルールが複雑。理解するだけでも難解だ。

 そんな、超がつくマイナーな近代五種界に美貌と実力を兼ね備えたヒロインが現れた。才藤歩夢――。モデルばりのルックスを誇り、フェンシングとの二刀流でも話題を集めている美女アスリート。父の浩さんも同種目で1988年のソウル五輪に出場したオリンピアン。父娘二代での五輪出場を目指して、過酷な競技に挑んでいる。

 競技を始めたきっかけは父の影響。「やってみないか?と言われ、最初は深く考えずに始めていました。射撃とフェンシングはどういうものか全くわからない。そんな状態からのスタートでした」と笑うが、すでに競技歴は10年を超える。5種目の中で特にフェンシングを得意としており、二刀流での五輪出場の夢を描いている。

「両立にはこだわりがあります。海外では両立している人もいますが、日本でもできたらいいなと思っています。日本で両方やっているのは自分だけだと思います。近代五種の選手がフェンシングの試合に出ることはありますが、両方でトップを目指す選手はいません」

 一方で馬術に関しても自信をのぞかせる。通常の馬術競技なら、“相棒”とは長年に渡ってコンビを組むため、癖や性格を知ることができるのだが、五種競技の場合、馬は抽選で割り当てられるのだ。

 馬術競技のスタート1時間前にその日の騎乗馬が決定する。乗ることができるのは、ウオーミングアップの20分間だけ。特徴をつかむためのポイントは前日にあるのだという。

「女子の試合の前日に男子が同じ馬を使っているとすれば、そこで全部記憶します。12個障害があるのですが、例えばこの馬は5番目で障害を落としたから、そこを気をつけないといけない。何番の障害で止まった、逃げた。それをビデオで撮影します。馬によって歩幅も大きい、小さいがある。それを頭に入れた上で試合に臨みます」

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