「尚弥さんありきですけどね」 陥落・武居由樹、号泣の裏に秘めた思い「自分が背中を見せて」
ボクシングのWBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦が14日、名古屋市のIGアリーナで行われ、同級王者・武居由樹(大橋)が同級1位クリスチャン・メディナ(メキシコ)に4回1分21秒TKO負けした。3度目の防衛を果たせず、ボクシング転向から積み上げてきた連勝は11でストップ。涙を流した武居は、胸にある思いを秘めてリングに立っていた。戦績は25歳のメディナが26勝(19KO)4敗、29歳の武居が11勝(9KO)1敗。

井上戦の前に行われたWBO世界バンタム級タイトルマッチ
ボクシングのWBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦が14日、名古屋市のIGアリーナで行われ、同級王者・武居由樹(大橋)が同級1位クリスチャン・メディナ(メキシコ)に4回1分21秒TKO負けした。3度目の防衛を果たせず、ボクシング転向から積み上げてきた連勝は11でストップ。涙を流した武居は、胸にある思いを秘めてリングに立っていた。戦績は25歳のメディナが26勝(19KO)4敗、29歳の武居が11勝(9KO)1敗。
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王者の姿を見せることができなかった。武居は1回、接近戦でメディナの強烈な右フックを受け、いきなりダウンを奪われた。4回はコーナーに追い込まれ、ラッシュを浴びる。右アッパーの連打で、レフェリーストップとなった。そのまま座り込み、号泣。八重樫東トレーナーに支えられてリングを後にした。
ジムの先輩・井上尚弥の前座として組まれたこのカード。当日のチケットは即完売し、約1万6000人が熱視線を注いだ。前日の公開計量も一般公開され、約1500人が集まった。武居は「尚弥さんの人気なので」と謙虚に語ったが、瞳の奥には闘志が確かに燃えていた。
元K-1王者の武居は、キックボクシングから格闘技に入った。24歳だった2020年12月の試合を最後にK-1を卒業。21年3月にボクシングでプロデビューした。破竹の勢いでKO勝利を重ね、22年の5戦目で東洋太平洋王座を獲得。24年の9戦目でジェイソン・モロニー(オーストラリア)に勝利し、世界王座を手にした。
5月に行われた前戦ではユッタポン・トンデイ(タイ)に圧勝。3度のダウンを奪い、初回TKO勝ちしていた。これまで「緑色のベルトが欲しい」と、WBC世界バンタム級1位・那須川天心(帝拳)との王座統一戦を見据えた発言をしていたものの、この敗戦で遠のいてしまった。
描いた結末には至らなかったが、武居はある思いを胸に秘めてリングに立っていた。
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