有森裕子会長、涙の会見にあった34年前の思い 迎える立場になり実感した「幸せな国際デビュー」
陸上の世界選手権東京大会は13日、国立競技場で開幕する。12日には世界陸連(WA)のセバスチャン・コー会長、日本陸連の有森裕子会長、東京2025世界陸上財団の尾縣貢会長が会場での会見に登壇。涙をこらえて声を震わせながら感激の思いを語った有森会長の胸には、34年前の記憶が蘇っていた。

世界陸上が13日に開幕
陸上の世界選手権東京大会は13日、国立競技場で開幕する。12日には世界陸連(WA)のセバスチャン・コー会長、日本陸連の有森裕子会長、東京2025世界陸上財団の尾縣貢会長が会場での会見に登壇。涙をこらえて声を震わせながら感激の思いを語った有森会長の胸には、34年前の記憶が蘇っていた。
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世界中から集まった報道陣を前に、万感の思いがこみ上げた。マイクを前に「会長になりたての有森です」と自己紹介。「これだけ海外からいらっしゃっているのできちんと英語で話さなければいけないと自覚しておりますが、より自分の気持ちと言葉で話したいと思い、日本語で話すことをお許しください」と断った上で本題に入ろうとしたが、「この競技場に……」と口にすると言葉に詰まった。
涙をこらえながら続けた声は震えていたが、それでも力強く響いた。
「これだけ……世界中から素晴らしいメディアの方々と……明日から集まるであろう世界中からのトップアスリートと、それを楽しみにする日本中の子どもたち、ファンの皆さん、そしてかかわる皆さんに、この競技場を通じて、陸上競技を楽しみ、全力で応援してもらえるエネルギーをここで生めることを、本当に本当に嬉しく思います。泣かないつもりでしたが、とても感激しています」
感慨の背景には、34年前の記憶がある。前回東京が世界陸上の舞台となった1991年。25歳だった有森会長は女子マラソンの日本代表として初めて世界大会に出場した。「その時は当たり前に多くの観客がいて、多くの人が準備してくださって、本当に素晴らしい大会だったはずなんですが、いちアスリートとしてあまりの緊張でほとんど何も覚えていません」と苦笑いを浮かべる。
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