井上尚弥の次戦「最大の強敵」は本当か 本場の米記者に聞いた「そんなわけがない」理由 9.14アフマダリエフと激突
階級の壁はあるか ヘルナンデス記者「体格の差がある相手と戦うには、ある能力が不可欠」
同世代に強烈な好敵手の不在。井上がボクシング史上における偉大さを今以上に証明するためには、階級を上げるしかないのだろうか。ライトフライ級からプロのキャリアをスタートした井上だが、階級の壁がやはり存在するとヘルナンデス記者は分析する。
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「現状フィジカル面で対戦相手が井上についていくのは難しい。パンチが短くてきれい。パワーもスタミナもある。試合中の修正力も高い。でも、もっと体格の差がある相手と戦うには、ある能力が不可欠だ。まずは圧倒的なスピード。マニー・パッキャオやロイ・ジョーンズのように飛び込んで1発、2発と入れて、すぐ距離を取れる速さ。メイウェザーとロベルト・デュランのようなディフェンス力。デュランも攻撃力のイメージが強いけど、ディフェンスも上手かった。
井上はスピードと守備はそこまで売りではない。このまま階級を上げ続けるのは難しいのではないか。その一方で、ボクシング界は以前と比べてシュリンク(縮小)している。レベルの高い相手はもはや上の階級にしか存在しない。どんな相手にも通用すると言っても、それを実際に証明する機会がない。それが残念で仕方ない」
アフマダリエフ戦のあと、当初はWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国)と5階級制覇を懸けて対戦するプランもあった。ただ、来年5月にWBC&IBF世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)との対戦を控えていることから、フェザー級への転向は“先送り”になっている。
圧倒的なパワーと技術でKO勝利を重ねてきたモンスターはアフマダリエフ戦の先、さらに上の階級で席巻できるのか。ディフェンスとスピードこそが大きな鍵になるとヘルナンデス記者は見ていた。
(THE ANSWER編集部)
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