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井上尚弥の次戦「最大の強敵」は本当か 本場の米記者に聞いた「そんなわけがない」理由 9.14アフマダリエフと激突

ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は9月14日に愛知・IGアリーナでWBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との防衛戦を行う。「キャリア最大の強敵」と井上自身が警戒する強敵との一戦を、本場米国の記者はどう見ているのか。「THE ANSWER」は米紙「ロサンゼルス・タイムズ」の名物コラムニスト、ディラン・ヘルナンデス記者に現地で話を聞いた。

井上尚弥【写真:荒川祐史】
井上尚弥【写真:荒川祐史】

井上尚弥VSアフマダリエフ

 ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は9月14日に愛知・IGアリーナでWBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との防衛戦を行う。「キャリア最大の強敵」と井上自身が警戒する強敵との一戦を、本場米国の記者はどう見ているのか。「THE ANSWER」は米紙「ロサンゼルス・タイムズ」の名物コラムニスト、ディラン・ヘルナンデス記者に現地で話を聞いた。

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 7月の記者会見。井上はアフマダリエフ戦を前に「KOは狙わない」「最大の強敵」と相手を評価するジェントルマンぶりを見せていた。ヘルナンデス記者はこう語る。

「“アフマダリエフはキャリア最強の敵”と発言したそうだけど、そんなわけがない。スーパーバンタム近辺のウェイトの選手と比べると、井上は正直ずば抜けている。ボクシングでトップレベルの選手が試合前に相手を変に褒めすぎるのはあまり聞いたことがない。

(元世界5階級制覇王者の)メイウェザーは、大したことのない相手との試合前は無茶苦茶褒めていた。そして、ヤバそうな相手の試合の時には逆に厳しい発言をしていた。実力差がありすぎると、そういう発言もしないと試合の雰囲気も作れないし、(ペイパービューも)売れていかない。試合を盛り上げたいという狙いではないか」

 2階級4団体統一王者でキャリア30戦全勝を誇る井上に対し、13勝1敗のアフマダリエフだが、ヘルナンデス記者は両者の実力差は歴然と指摘。会見でのモンスターの慎重な発言について、リップサービスと分析していた。

 史上2人目の2階級4団体統一王者となった井上だが、もはや敵はリングで対峙する相手ではないと同記者は見ている。

「強敵が存在しなければ、そういう発言をしていくしかない。今のボクシング界で、歴史に残るボクサーだと自分を証明することはすごく難しい。同じ時期に、同じ年代の強力なライバルが存在しなければ、レジェンドと比較することは難しい。井上にはライバルがいない。

 これまでの最強の対戦相手は1戦目(2019年)のノニト・ドネアだった。左のフックで完全に効かされたけれど、(2度目に戦った2022年の)40歳のドネアは彼自身の全盛期からも遠かった。相手がいないとなると、階級を上げていかないと証明できないかも知れないけれど、それはそれでどうなのか」

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