苦しんだ“りくりゅう”世界Vの裏にマインド回帰 1度目とは違う「感情入り混じる」喜びを得るまで【単独インタビュー】

お互いの約束事は「決してネガティブなことを言わない」
――2度目の優勝にはあまり浸らず、既に次を見据えているような印象を受けます。
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木原「前回、世界選手権で優勝させていただいた後は嬉しい気持ちがあって、気の緩みが続いていたと思うんですけど、今回の優勝後というのは前回の失敗の経験があるので、いつまでも喜んでいたのではダメだし、シーズンの準備もしないといけないという気持ちの方が強いので。次へ進む気持ちの方が強いかなと。
(前回の優勝後は)練習に身は入っていたと思うんですけど、どうしてもクオリティが世界選手権前の練習に比べたら落ちていましたし、今回の世界選手権前のような練習はしていなかったかなというような気がします」
――2019年にペアを組んで5年以上が経ちますが、改めて感じているお互いの印象はありますか。
三浦「9歳年上なので最初は引っ張ってもらう、すごくお兄さん的存在だったんですけど、お互い怪我があって、その苦難を乗り越える過程で弱さをすごく見せてくれるようになったので。より信頼関係がアップしたなって私は思っています」
木原「お互いやっぱり支えられるようになったことは、チームの絆、チーム力として5年前とは比べ物にならない成長、強さかなと思います」
――ペアを組んで競技に臨む中で、時には意見がぶつかり合うことも。お互いの約束事などはありますか。
木原「常にプログラムが終わった後は、ポジティブな一言。決してネガティブなことを言わないって約束して、お互いやっています。プログラムが終わったら、まずは良かった部分を見つける。ミスがあったとしても、振り返りは『このツイストはよかったよね。でもデススパイラルは少し、こうだったね』みたいな感じです。『なんでダメだった?』っていうより、『どうやったら良くなるか』っていうことを常に話しています。
練習は終わった直後にフィードバックするんですけど、やっぱり上手くチームが噛み合っていないときは、どうしてもネガティブなことに目がいってしまうので、常にポジティブな言葉をお互いにかけ続けるってことを意識しています」
三浦「私は結構ネガティブになりやすくて、自分の失敗をすごく気にするんですよ。でもやっぱりそういう話し合いがあってからは、自分の失敗よりも良かった点について話し合うことができたので、マインドもすごく変わりました」
――リンクの外ではどうでしょうか。
三浦「練習などで喧嘩ではないんですけど、ちょっと言い合いになった時でも、その日のうちに解決するっていうのはあります。次の日の練習に持ち越さないようにしています」
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