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「同じ」を求める日本の風潮、浮いた幼少期「親に迷惑を…」 小学生に伝えたボクサー岩田翔吉の個性論

ボクシングのWBO世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦が13日、東京・両国国技館で行われ、王者・岩田翔吉(帝拳)が同級2位レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)に0-3の判定負け(112-116、111-117、110-118)した。初防衛失敗で王座陥落。勝利は逃したが、招待した母校の小学生130人に戦う姿を届けた。1月には悩みを抱える後輩たちの前で講演。「人と違っていい」と、継続と個性を伸ばす大切さを伝えていた。戦績は29歳の岩田が14勝(11KO)2敗、32歳のサンティアゴは14勝(9KO)4敗。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

レネ・サンティアゴと対戦した岩田翔吉(左)【写真:徳原隆元】
レネ・サンティアゴと対戦した岩田翔吉(左)【写真:徳原隆元】

岩田翔吉の初防衛戦

 ボクシングのWBO世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦が13日、東京・両国国技館で行われ、王者・岩田翔吉(帝拳)が同級2位レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)に0-3の判定負け(112-116、111-117、110-118)した。初防衛失敗で王座陥落。勝利は逃したが、招待した母校の小学生130人に戦う姿を届けた。1月には悩みを抱える後輩たちの前で講演。「人と違っていい」と、継続と個性を伸ばす大切さを伝えていた。戦績は29歳の岩田が14勝(11KO)2敗、32歳のサンティアゴは14勝(9KO)4敗。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

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 小学生の時、一律に行動するクラスメートについていけなかった。遊びも勉強も「みんなで一緒に同じこと」を求める風潮。気持ちが向かない自分自身に「なんでできないの?」と歯がゆさを味わった。「人によって興味が違うので自分は浮きっぱなし。親にもたくさん迷惑をかけた」。優等生ではなく、怒られてばかりだった。

 ある日、小柄なことを上級生にからかわれた。「ぶっ飛ばした。いけないことだけど。それくらい落ちつかない子だった」。ヤンチャな少年の転機は格闘技との出会い。9歳で総合格闘家の故・山本“KID”徳郁氏のジムに入門した。

 あり余っていたパワーを発散。「好きなことをして落ち着くことができた」。キックボクシングで全国制覇。中学2年から「2本の腕だけなのに奥深い」とアマチュアボクシングに専念し、東京・日出高3年時に全国高校総体を制した。早大ボクシング部を経て2018年12月に米国でプロデビュー。人と異なる道で世界王者まで上り詰めた。

 今年1月末、そんな経験を初めて伝える機会があった。

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