高橋大輔との出会い、三原舞依との友情…もう全日本は「場違い」じゃない 三宅咲綺を強くした縁【全日本フィギュア】
今月開催されたフィギュアスケートの全日本選手権(大阪・東和薬品RACTABドーム)。女子シングルで合計196.55点の9位となったのが三宅咲綺(岡山理科大)だ。ショートプログラム(SP)、フリーともに自己ベスト。6度目の全日本で初のトップ10入りを果たした。飛躍の裏には高橋大輔との出会い、同門の坂本花織や三原舞依との友情があった。
全日本選手権で初のトップ10入り
今月開催されたフィギュアスケートの全日本選手権(大阪・東和薬品RACTABドーム)。女子シングルで合計196.55点の9位となったのが三宅咲綺(岡山理科大)だ。ショートプログラム(SP)、フリーともに自己ベスト。6度目の全日本で初のトップ10入りを果たした。飛躍の裏には高橋大輔との出会い、同門の坂本花織や三原舞依との友情があった。
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リンクの真ん中にただ一人いる自分に、拍手が降り注ぐ。悔いが残った過去5回の全日本とは異なる感情が、三宅の胸に広がった。
20日のSPでは3回転トウループ―3回転トウループの連続ジャンプ、3回転ループなどを決めて8位発進。21日のフリーでも堂々の滑りを披露した。合計196.55点は目標の200点にこそ届かなかったものの、自己最高の総合9位に食い込んだ。
昨年はSPで転倒。フリーでもジャンプでミスが相次ぎ、総合16位だった。「その前の年もフリーで『場違いじゃないか』という気持ちがあって物怖じしてしまって、できることができなかった」。あの頃の弱い自分はもういない。狙って出場した全日本で「ここに相応しいと思って頑張ることができた」と胸を張る。
変われたきっかけの一つが、高橋大輔フルプロデュースのアイスショー「滑走屋」に出演したこと。同じ岡山出身のレジェンドの姿を間近で見た。「今まで滑ったこともないような時間」と振り返るように、およそ16時間もの間、氷の上にいたこともあった。
「プロの技というか、そこまでしないと人前に出ることができないんだと。大輔さんのプロの根性を見せてもらって、自分の中で練習の時間を大きくさせるきっかけになった」