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なぜ、渡邊雄太は出場機会が増えない? 米記者の言葉から考える、NBAにおける未来

メンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約を結んだ渡邊雄太。5日(日本時間6日)にはGリーグのメンフィス・ハッスルで、オースティン・スパーズ戦に先発出場し、14得点10リバウンドの活躍でチームの勝利に貢献した。着実に成長しているが、一方でNBAでの出場機会がなかなか増えないことを残念に感じているファンは多いのだろう。

渡邊雄太【写真:Getty Images】
渡邊雄太【写真:Getty Images】

昨年10月のNBAデビュー以降出場は3試合、もう少し見たいのがファンの心理だが…

 メンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約を結んだ渡邊雄太。5日(日本時間6日)にはGリーグのメンフィス・ハッスルで、オースティン・スパーズ戦に先発出場し、14得点10リバウンドの活躍でチームの勝利に貢献した。

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 着実に成長しているが、一方でNBAでの出場機会がなかなか増えないことを残念に感じているファンは多いのだろう。10月27日に早くもNBAデビュー。しかし、それ以降、現在まででプレーしたのは3戦のみ。もともとグリズリーズは長期視野で渡邊を育成する方針を打ち出しており、焦るべきではない。それでも渡邊はGリーグでは安定した力を発揮しているだけに、早く大舞台でも活躍してほしいと考えるのがファンの心理でもある。

 今季12勝5敗と絶好のスタートを切ったグリズリーズだが、1月4日までの11試合中9敗と失速中。厳しい状態の中で、チーム全体にフラストレーションが溜まっていることが感じられる。2日のデトロイト・ピストンズ戦で敗れた後、ギャレット・テンプル、オムリ・カスピというベテランがロッカールームで小競り合いを演じたことが全米的なニュースになってしまった。

 “今季のサプライズチーム候補”と目されたのも今は昔。ハイレベルのウェスタン・カンファレンスでプレーオフ争いに残れるかの瀬戸際におり、渡邊のようにNBAではまだ未知数の選手を登用する余裕はないというのが正直なところだろう。

 だとすれば、渡邊が今後にNBAでのプレー時間を増やすとすれば、いったいどんな流れが考えられるのか。メンフィス・コマーシャルアピール紙のグリズリーズ番記者、デビッド・コッブに意見を求めてみた。

「3日にジャスティン・ホリデーをトレードで獲得したことは、グリズリーズが今季中のプレーオフ争いを諦めていないことを指し示す。昨季に惨敗したこともあり、今季中の大掛かりな再建政策は考え難い。他チームが欲しがるような人材が少ないという事情もある。よって、もうしばらくは現在の主力メンバーで戦い続けるのではないか。ただ、これから先も勝率が上がらなかったとしたら? その時には、シーズン中のどこかで若手中心の方向性に舵を切ることは考えられる」

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杉浦 大介

1975年、東京都生まれ。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、ボクシング、MLB、NBAなどを題材に執筆活動を行う。主な著書に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)、「イチローがいた幸せ」(悟空出版)。

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