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井上尚弥、5階級制覇を視野に入れた62.7kg過去最重量 その地盤は「ゴム人間の孫悟空」の心身

傷のない綺麗な顔で会見した試合後の井上【写真:中戸川知世】
傷のない綺麗な顔で会見した試合後の井上【写真:中戸川知世】

フェザー級を視野に入れた過去最重量

 井上がグラブをはめて24年。リングで相手に何もさせず、タイミングを見極めて放たれるパンチでなぎ倒す。ドヘニーが打ち返そうとしても、もうそこにはいない。長年の研鑽で達人の領域までつくり上げた姿をこの日も随所に見せつけた。

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 世界戦通算23勝は井岡一翔を上回る日本人単独最多。しかも、元世界ミドル級3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)と並ぶ現役世界最多でもある。自身が2019年5月に記録した8試合を上回る世界戦9連続KO勝ち。次戦は12月に国内でWBO&IBF1位サム・グッドマン(オーストラリア)との対戦が最有力だ。来年は米ラスベガス開催が候補に挙がる。

 ドヘニーが大幅増量した一方、井上の62.7キロも7.4キロ増の過去最重量。意図的に増やしたのは5階級制覇を見据えたものでもある。

「自分のボクシングスキルが落ちない程度に、どこまでリカバリーしてみようかと試してみた。その体重の作り方も踏まえて当日の適正体重を見極めていきたい。(この日は)若干、重たいかな。ここからしっかり自分の体をつくっていって(フェザー級を)視野には入れられるのかなと思う。もっともっと上を目指して頑張りたい」

 年々大きくなる体を支えるものこそ、「上質なゴム」の下半身だろう。本人の言う通り、長いキャリアにはこういう試合もある。でも、絶対に無駄にしないのが井上尚弥。この一戦は今後の爆発的飛躍になるに違いない。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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