14歳で金メダル、突然の喧騒に「何が面白いの?」 今、10代半ばで活躍する五輪アスリートに「伝えたいのは…」――競泳・岩崎恭子
5歳で水泳を始め、9年で世界一「スポーツをやることで悪いことがない」
では、大人のスポーツについてはどう思っているのか。14歳で頂点に立ちながら、今も水泳にかかわり続けている岩崎さんにとって、水泳の魅力、スポーツの魅力とは。自然体だからこそ、ストレートな返事が返ってきた。
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「自分がスポーツをやってきて、スポーツやることで悪いことがないと私は思っています。精神的にも肉体的にも、いいことばかりだと思うんです。コミュニケーション能力もつくと思うし、健康にもいい。ストレス発散の仕方が分かったり、筋肉をつけることは大人になっても大切。水泳はいいですよ。100歳の人が泳いでいる。何歳になってもできる。だから、生涯スポーツなんです」
5歳で水泳を始め、9年で世界一になった。それから32年、今も水泳にかかわり続けている岩崎さん。若くして貴重な経験をしたからこその岩崎さん言葉には、あの名言にも負けない力がある。
■岩崎 恭子 / Kyoko Iwasaki
1978年7月21日生まれ、静岡県出身。沼津市立第五中時代の92年バルセロナ五輪に出場し、女子200メートル平泳ぎ決勝で2分26秒65の日本新記録となる五輪新記録(ともに当時)で優勝。14歳6日で日本選手史上最年少の金メダリスト(当時)となった。レース後のインタビューで「今まで生きてた中で、一番幸せです」と答えたのが話題になり、一躍国民的なヒロインとなった。その後低迷したものの、96年アトランタ大会で2大会連続五輪出場。98年に引退しメディアなどで活躍した後、2002年から米国にコーチ留学。10年にシンガポールで行われたユースオリンピックでは、日本代表のコーチも務めた。
(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)