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渡邊雄太、現地のリアルな評価 副社長が独占インタで明かした「驚異的な魅力」とは

ホリンジャー氏は分析力を買われて2012年12月にグリズリーズのフロント入りした【写真:杉浦 大介】
ホリンジャー氏は分析力を買われて2012年12月にグリズリーズのフロント入りした【写真:杉浦 大介】

渡邊のディフェンス能力を絶賛、一方で指摘する課題とは

――あなたはもともとスタッツ分析の専門家でしたが、コンリー、ガソルを先頭に、このチームには数字に残らない貢献ができる“ハイ・キャラクター・プレイヤー(性格、姿勢の良さを備えた選手)”が揃っているように思えます。

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「私たちは性格、キャラクターの部分を重視して選手を獲得し、チーム作りを進めているんだ。良いチームを作る最善の方法は、バスケットボールIQが高く、キャラクター面でも優れた選手を増やすこと。ジャレン・ジャクソン、ジェボン・カーター、ユウタ・ワタナベのような新加入の若手の周囲に、マイク、マルクのように手本になる選手がいることの意味は大きい。彼らのようなベテランから多くを学べるからね。このチームにそんな選手が多いことは偶然ではないよ」

――渡邊選手の獲得にはそんな背景もあったんですね。キャラクター面以外に、渡邊に興味を持った理由は?

「まずはディフェンス面の多才さだ。SF、PFを中心に複数のポジションをガードできる。スイッチしてガード選手を守ることもできる。中でも特筆すべきは、ディフェンス時にほとんどファウルをせず、ディフレクション、ブロック、スティールを決められる点だ。ジョージ・ワシントン大時代にはディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ジ・イヤーに選ばれたが、単に守備が良いだけでなく、ファウル数が抜群に少なかった。あれだけの守備力を誇りながら、ファウル率が驚異的に低いことが魅力だった。何より、その長所をNBAでも発揮してほしいと願っている」

――9日のGリーグのゲームは見に来られていましたね。リオグランデバレー・バイパーズ戦で25得点、8リバウンドという渡邊選手の活躍にどんな印象を受けましたか?

「実は昨日(11日)のオースティン・スパーズ戦にも行っていたんだよ。まあ昨日は早々と大差がついてしまい、“ゲーム”と呼び得るものではなかったが」

――スパーズ戦ではバイパーズ戦ほどの派手さはなかったものの、11得点、6リバウンドという安定した数字を残しました。

「この2戦では私たちが望んでいたことをすべてやってくれていた。まずバイパーズ戦ではオフェンスが良かったね。25得点という結果を残しただけでなく、常に適切な場所にいて、シュートタッチもよく、ファーストブレイク(速攻)の際は率先して走り、フィニッシュまで持って行ってくれていた。オフェンス面が及第点なら、あとは守備という武器を生かして彼はNBAで生き残っていける」

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杉浦 大介

1975年、東京都生まれ。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、ボクシング、MLB、NBAなどを題材に執筆活動を行う。主な著書に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)、「イチローがいた幸せ」(悟空出版)。

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