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渡邊雄太「まだスタートラインに立っただけ」 目指す選手像を激白「生き残るには…」

メンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約を結んだ渡邊雄太は、10月27日のフェニックス・サンズ戦でついにNBAデビューを果たした。2003年の田臥勇太以来、日本人史上2人目のNBAプレーヤーが誕生。まだプレー時間は少なかったが、大舞台を肌で感じられたことの意味は大きかったはずである。12日(日本時間13日)のユタ・ジャズ戦でも出場機会こそなかったが、2度目のベンチ入りを果たした。

NBAデビューを果たしたメンフィス・グリズリーズの渡邊雄太(左)【写真:AP】
NBAデビューを果たしたメンフィス・グリズリーズの渡邊雄太(左)【写真:AP】

田臥に次ぐ日本人史上2人目のNBAプレーヤーが参考にすべき選手とは

 メンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約を結んだ渡邊雄太は、10月27日のフェニックス・サンズ戦でついにNBAデビューを果たした。2003年の田臥勇太以来、日本人史上2人目のNBAプレーヤーが誕生。まだプレー時間は少なかったが、大舞台を肌で感じられたことの意味は大きかったはずである。12日(日本時間13日)のユタ・ジャズ戦でも出場機会こそなかったが、2度目のベンチ入りを果たした。

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 一方、11月3日に開幕したGリーグ(マイナーリーグ)のメンフィス・ハッスルでは渡邊はスタメンとして活躍している。9日のRGV・バイパーズ戦では25得点、8リバウンド、11日のオースティン・スパーズでは11得点、6リバウンドを挙げ、チームの2連勝に貢献。NBAでプレーしている他の選手たちにもヒケはとっておらず、日本が生んだ俊才の実力はプロレベルでも十分に通用している。

 もっとも、当の渡邊は「まだスタートラインに立っただけ」と満足はしていない。目指すはNBAへの定着。そんな目標を叶えるべく、渡邊が今後、最高レベルで長く活躍していくためにはどんなタイプのプレーヤーを目指していくべきなのか。

「自分がNBAの世界で得点を期待されたり、“ベストプレーヤー”として(の仕事を)求められることはないでしょう。“ロールプレーヤー”として、チームにいてほしいと思われる選手になれたらなと思っています」

 控えめな言葉に聴こえるかもしれないが、自分を客観的に見ることができるこの聡明さも渡邊の武器と言える。その言葉通り、世界最高級のアスリートが揃うNBAで、現在24歳の渡邊がスコアラーを担うことはおそらくあるまい。だからといって、いわゆるサポート役に価値がないわけではもちろんない。

 ジョージ・ワシントン時代も2年生頃からペリミターの守備力に磨きをかけ、4年生時に所属カンファレンスのディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ジ・イヤーを獲得。NBAからも注目されたのはこの守備面によるところが大きかった。今後、ディフェンスと精度の高いロングジャンパーの確立がNBA定着の鍵となってくるはずだ。

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杉浦 大介

1975年、東京都生まれ。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、ボクシング、MLB、NBAなどを題材に執筆活動を行う。主な著書に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)、「イチローがいた幸せ」(悟空出版)。

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